Michel Couvreur
フランス
ベルギー出身のワイン商ミシェル・クヴルールが、フランス・ブルゴーニュのブーズ=レ=ボーヌに築いた独立瓶詰め・熟成業である。岩盤を掘った蔵で、ヴィクトリア時代さながらの手法でモルトを熟成させた。
ミシェル・クヴルールは、1928年にベルギーのユックルに生まれ、2013年にフランスのブーズ=レ=ボーヌで没した。国際法の博士号を持ち、醸造学に情熱を注いだ人物である。1951年から1978年まではワイン生産者・ネゴシアンとして活動し、1956年にブーズ=レ=ボーヌのモレの蔵を取得。ブルゴーニュのグラン・クリュを英国やスコットランドの上流階級に売っていた。
1950年代、彼はスコットランドで蒸留と熟成を学び、自らのウイスキー熟成事業を構想した。ブーズ=レ=ボーヌの丘の下に、岩盤を掘り抜いた全長150mの回廊を持つ、湿度のきわめて高い蔵を築き、そこでモルトを熟成させた。
クヴルールは「ウイスキーの品質の90%は樽から、蒸留はわずか10%」と信じ、シェリー樽からバーボン樽への流れを「大きな悲劇」と嘆いた。1988年にデンマークの報道に「最後のモヒカン」と称された彼は、ヴィクトリア時代の偉大なモルトの流儀で手仕事のシングルモルトを造る、世界で最後の一人だった。2013年の没後は、娘夫婦が事業を受け継いでいる。
登録済みの蒸留所はありません。