STOCK Plzeň-Božkov s.r.o.
チェコ
チェコ・プルゼニュの蒸留会社で、ストック・スピリッツ・グループの一員である。共産主義時代の1989年に蒸留された原酒が、のちにシングルモルト「ハンマーヘッド」として世に出た。
ストック・プルゼニュ・ボジュコフは、チェコ・プルゼニュの蒸留会社である。プルゼニュ郊外プラドロの古い蒸留所は、長く上質なポットスチル・スピリッツを造ってきたが、党の幹部がシングルモルト・ウイスキーの製造を決めた。スコットランドの蒸留所を訪れる術のないなか、チームは書物と試行錯誤、そして自らの蒸留経験だけを頼りに造りを進めた。1984年、プラドロはウイスキーの量産を始めた。
1989年の鉄のカーテン崩壊は、スコッチやアイリッシュの流入を招き、プラドロの最後のバッチは忘れ去られ、チェコのオーク樽の中で熟成を続けた。蒸留所を擁したストック・プルゼニュ・ボジュコフは民営化され、新たな所有者はこの酒に将来性がないと見て、約250樽を安値で売った。2000年代初頭、ロンドンのストック・スピリッツが蒸留所を取得し、後にこの樽を発見。チェコの大麦とボヘミアの水で造られたその中身が実に見事なものだと気づいた。
この1989年蒸留のチェコスロバキア・シングルモルトは、1928年に蒸留所に据えられた騒々しいハンマーミルにちなみ「ハンマーヘッド」と名づけられた。2011年以来、ジム・マレーのウイスキー・バイブルに掲載され、「ヨーロッパで最もモルティなドラムの一つ」と評された、稀有な来歴を持つ造り手である。