MAKER
ベルグローブディスティラリー
Belgrove Distillery
オーストラリア・タスマニアで、ピーター・ビグネルがほぼ一人で営む、極めて持続可能なライウイスキー蒸留所である。自ら育てた穀物を用い、蒸留器から樽まで自作する、世界でも稀な造り手だ。
沿革
創業
ベルグローブ蒸留所は、2015年、ピーター・ビグネルによってタスマニアのケンプトンに創業された、オーストラリア初のライ専門蒸留所である。ビグネルは、農家・銅細工師・技術者・彫刻家・環境活動家・バイオ燃料化学者という多彩な顔を持つ人物だ。2008年、彼の農場で、40年余りの穀物栽培のなかでも屈指の出来のライ麦が豊作となったことが、ウイスキー造りのきっかけとなった。
一人蒸留所
余ったライ麦を前に、ビグネルは自らの彫刻・工学の腕を生かして500リットルの銅製ポットスチルを自作し、農場の隣のドライブインから出る廃食用油(バイオ燃料)で直火加熱した。ベルグローブは、穀物の栽培・製麦・発酵・蒸留・樽熟成をすべて自らの敷地で行う、世界でも数少ない蒸留所である。蒸留設備を自作し、樽も自ら仕立て、廃油をバイオディーゼルに変えてスチルを焚く。
現在
雨水を集め、近隣の廃食用油でスチルを加熱するなど、世界でも屈指の持続可能な蒸留所として知られる。実験的な原酒を羊の糞で燻すなど、独創的な試みでも名高い。現在もピーター・ビグネルがほぼ一人で、タスマニアのライウイスキー造りを続けている。