バッファロートレース、伝説の「シングルオーク・プロジェクト」を定番ブランド化 第1弾はライ・バーボン
バッファロートレースが人気投票で選ばれた"バレル80"を再現したシングルオーク・ライ・バーボンを発売。実験企画が定番ブランドへ生まれ変わった。
ケンタッキー州のバッファロートレース蒸留所は、伝説的な実験企画「シングルオーク・プロジェクト」を土台にした新ブランド「シングルオーク」を立ち上げた。その第一弾となるのが「シングルオーク・ライ・バーボン」で、375ml瓶、希望小売価格74.99ドルにて、蒸留所直営ギフトショップおよびセイザラック社の全国流通網を通じて2026年4月から販売されている。
シングルオーク・プロジェクトは1999年に始動した、バッファロートレースの中でも最も野心的な実験のひとつだ。厳選した96本のアメリカンオーク(成長リング密度と生育地が異なるもの)を1本ずつ上部と下部に分割し、計192の単一木材セクションを作成。それぞれから1樽ずつ、合計192種の樽を製造した。ステーブ(側板)の乾燥期間、チャー(焦がし)の度合い、詰める原酒のレシピ(ウィート系かライ系か)、詰め入れ時のプルーフ、熟成させる倉庫のタイプまで、あらゆる変数を樽ごとに変えるという徹底ぶりだった。
2011年から2015年にかけて、192樽すべてが3か月おきに順次リリースされ、消費者はテイスティングして投票する形でお気に入りの樽を選んでいった。最終的に頂点に立ったのが「バレル80」。プルーフ125で樽詰めされ、木の下半分から採れた比較的目の詰まっていない(average grain)オークを使用し、12か月間ステーブを乾燥させた後、チャーレベル4で焼き上げた樽で熟成されたライ・バーボンだった。
今回の新ブランドは、このバレル80が持っていたマッシュビル(原料配合)と熟成条件を忠実に再現し、実験の枠を超えて継続的に生産される定番商品へと昇華させたものだ。一回限りの実験企画で消費者から支持を集めたレシピを恒久ラインナップに組み込むという手法は、蒸留所が長年蓄積してきたデータを商業的資産として活用する好例と言える。オークの個体差や熟成条件がバーボンの風味に与える影響を科学的に検証した稀有なプロジェクトの集大成として、バーボン愛好家の間で早くも話題となっている。
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