
Ardnahoe
ポートアスケイグにほど近い高台、ジュラ島のパップス(乳房を思わせる三つの山)を望む絶景に、2018年、アイラで最も新しい家族経営の蒸留所 アードナッホーは最初の一樽を満たした。手がけたのは、2013年にダグラス・レイン社の分割から生まれた独立ボトラー、ハンター・レイン。この蒸留所の技術的な誇りは、島内で最も長いラインアーム(スチルから伸びる導管)と、いまや希少なワームタブ(伝統的な蛇管式の冷却器)にある。ゆるやかな凝縮が、ピーテッドでありながら澄んだ果実味と滑らかな口当たりを生むと期待されている。長い沈黙ののち2024年に待望のデビューを果たし、若き蒸留所ながらオークションでも高値を呼んだ。歴史ある島に加わった新しい鼓動として、その成長がこれから静かに見守られていく。
アードナッホー最大の特徴は、アイラ島で唯一、ワームタブ(虫桶式凝縮器)を用いる点だ。77メートルにも及ぶ銅管を冷水に沈めて蒸気を凝縮するこの装置は、島の他のどの蒸留所にもない。銅との接触が多いこの製法が、ピーテッドながらも独特の質感を持つ原酒を生む。クラシックなアイラ・スタイルを志向しつつ、ワームタブによる個性を加えた酒質が持ち味だ。
アードナッホー蒸留所は、2018年、独立系ボトラーのハンター・レイン社によって、アイラ島北東部に創業した。スチュワート・レインと息子のアンドリュー、スコットが築いたもので、2005年のキルホーマン以来、10年以上ぶりにアイラ島に開かれた蒸留所となった。スチュワート・レインの一族は、1949年に父が興したブレンド会社にルーツを持つ。スチュワートは1960年代にブルイックラディで働いた際、クラシックなアイラ・スタイルに魅了され、以来自らの蒸留所を持つことを夢見てきた。その長年の夢が結実した蒸留所である。
蒸留所はスコットランド、アイラ島北東部、アードナッホー湖のほとりに立つ。仕込み水はこのアードナッホー湖から引く。ジュラ島を望むアイラ海峡を見下ろす絶景の立地で、ビジターセンターからの眺めはアイラ屈指と評される。島の自然に抱かれたこの地で、レイン一族の長年の夢が形となった。
2024年、創業から熟成を重ねた初のシングルモルトをリリースし、注目を集めた。ハンター・レイン社の独立系ボトラーとしての知見と、アイラ島唯一のワームタブが生む個性が、その酒質に表れている。スチュワート・レインの長年の夢から生まれ、伝統的なアイラ・スタイルにワームタブの妙味を重ねる、島の新しい造り手である。
フレーバープロファイル付きのボトルが追加され次第、ここでボトルごとの味わいを比較できるようになります。

この蒸留所が属する地域
スコットランド西岸の小島で、潮風と豊富なピート(泥炭)を生かした強烈にスモーキーな個性で知られる。ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン、ボウモアなど「アイラモルト」の名で世界的に知られる蒸留所が集中し、正露丸や消毒液に例えられるほど個性的な薬品香・ヨード香が特徴とされる。
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