
WHY THIS TASTE
2015年に年数表記の余市が一斉に終売したあと、2022年に数量限定で復活し、2025年10月にレギュラー品へ戻った一本。使うのは余市蒸溜所で10年以上熟成させた原酒だけで、若い原酒を混ぜないぶん直火蒸溜由来の焦げた香ばしさが尖らず、樽からのウッディな甘みの奥へ収まる。公式のテイスティングノートも熟れたバナナや洋梨の甘酸っぱさを先に挙げ、ピートの燻香は後ろから支える形になっている。度数は年数表記のないシングルモルト余市と同じ45度で、違いは原酒の熟成年数そのものにある。

この味を生む蒸留所
余市蒸溜所北海道余市町に立つ、ニッカウヰスキー発祥の蒸溜所である。1934年、「日本ウイスキーの父」竹鶴政孝が創業した。竹鶴は理想のウイスキー造りの地を求め、スコットランドに似た気候、豊かな水、澄んだ空気を持つこの地にたどり着いた。良質な大麦と、スモーキーな風味を生むピート(草炭)が豊富に採れることも決め手となった。最大の特徴は、今や世界でも稀となった「石炭直火蒸溜」。石炭をくべて直接スチルを熱するこの製法は、力強く重厚な酒質を生む。90年にわたり受け継がれてきた「竹鶴の火」だ。事務所棟など10棟が国の重要文化財に指定されている、日本ウイスキー史の聖地である。
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余市Yoichi
ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝が1934年に北海道余市町に開いた余市蒸溜所のシングルモルト。スコットランドに似た冷涼な気候と良質な水を求めてこの地を選んだとされる。現在も世界的に珍しい石炭直火蒸溜を守り続けており、力強くコクのある重厚な味わいが特徴。蒸溜所内の9棟が国の登録有形文化財に指定されるなど、歴史的価値も高い。
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