
WHY THIS TASTE
ブラントンの上位版として輸出市場向けに造られる103プルーフ(51.5度)のシングルバレル。オリジナル(93プルーフ)と同じマッシュビル#2・ウェアハウスH由来の原酒だが、度数が高いぶん樽の甘みとスパイスが凝縮し、オーク由来の渋みや胡椒感がはっきり前に出る。加水すると香りが開くので、ストレートから少しずつ水を足して変化を追うのが面白い一本。ラベルには樽番号と瓶詰め日が手書きで記される。

この味を生む蒸留所
バッファロートレース蒸留所ケンタッキー州フランクフォート、オハイオ川に注ぐケンタッキー川のほとりに立つ、アメリカ最古級の稼働蒸留所である。かつてバッファローが川を渡った「けもの道(トレース)」に由来する名を持ち、1992年からサザラック社が所有する。同社は1999年に旗艦銘柄バッファロートレースを投入し、保存されてきた地の利・設備・熟成在庫を長期戦略の中核へと押し上げた。川岸に湧く石灰岩の泉水と、直径84インチという全米最大級の連続式蒸留器を擁し、基本3種のマッシュビルを使い分ける。パピー・ヴァン・ウィンクルやジョージ・T・スタッグなど、世界が熱狂するカルト銘柄を数多く生む聖地であり、バーボン愛好家にとって特別な巡礼地となっている。
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ブラントンBlanton's
1984年、バッファロートレース蒸溜所のマスターディスティラー、エルマー・T・リーが発売した世界初の近代的シングルバレル・バーボン。19世紀の同蒸溜所支配人アルバート・B・ブラントン大佐が来客用に倉庫Hから優良樽を手選りしていた伝統に着想を得た。6〜8年熟成で、馬と騎手をかたどった8種のボトルキャップは収集の対象としても人気が高い。現サゼラック・カンパニー傘下。
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バッファロートレースとブラントンは、どちらもケンタッキーの同じ蒸溜所で造られる。違いはマッシュビル(ライ麦の量)、複数樽か一樽かという瓶詰めの単位、金属外壁の「ウェアハウスH」での熟成、そしてブランドの持ち主。選び分け方まで整理する。

バーで目を引く丸いボトルと馬の栓。ブラントンは見た目だけの酒ではなく、世界初のシングルバレルとしてバーボンの歴史を変えた一本だ。名の由来、栓の秘密、そして日本との深い縁を読み解く。