WHY THIS TASTE
ノンピートの麦芽を、澄んだ麦汁とビール酵母・蒸留酵母を併用した長時間の低温発酵、そしてゆるやかな蒸溜で仕込む。蒸留所自身が果実味の源だと説明するこの工程が、一本の骨格になっている。熟成はアメリカンオーク樽のみで、樽由来のバニラと蜂蜜のような甘さが発酵由来の果実味をまっすぐ持ち上げる構成だ。43度という穏やかな瓶詰め度数も、その輪郭をやわらかく保つ方向に働く。シェリー樽で寝かせたオロロソやピート麦芽を使うピーテッド アメリカンオークに対し、樽もピートも足さないこのボトルが、ミルストーンの素の酒質を確かめる基準点になる。

この味を生む蒸留所
ミルストーン蒸留所(ザイダム)オランダ・ベルギー国境の町バールレ=ナッサウに立つ、オランダ初のシングルモルト「ミルストーン」を生む家族蒸留所である。1975年、デ・カイパーで20年ほど生産やレシピを担ったフレッド・ファン・ザイダムが、一基の銅製スチルとわずか300平方メートルで小さな蒸留所を興した。妻エレーヌがデザインとパッケージを手がけ、1990年代には息子パトリックとギルベルトが加わった。マスターディスティラーのパトリックが、スコットランドに範を取りつつ独自の個性を持つオランダ・シングルモルトを実現した。ブランド名「ミルストーン」は、穀物を挽く伝統的なオランダの風車にちなむ。大麦・ライ麦の多くを自社で育てる「farm to glass」を貫く、こだわりの造り手だ。
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ミルストーンMillstone
オランダ・バールレナッサウのザウダム・ディスティラーズが手がける同国代表のウイスキーブランド。1975年創業のジン・ジュネヴァ蒸溜所で1996年から試験的にウイスキーを仕込み、2007年に初のシングルモルト「ミルストーン」を発売した。7日間の長期発酵と小型銅製ポットスチルによる緩やかな蒸溜が特徴で、自社栽培の穀物を風車で製粉するなどオランダらしい製法にもこだわる。
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