Millstone (Zuidam)
オランダ・ベルギー国境の町バールレ=ナッサウに立つ、オランダ初のシングルモルト「ミルストーン」を生む家族蒸留所である。1975年、デ・カイパーで20年ほど生産やレシピを担ったフレッド・ファン・ザイダムが、一基の銅製スチルとわずか300平方メートルで小さな蒸留所を興した。妻エレーヌがデザインとパッケージを手がけ、1990年代には息子パトリックとギルベルトが加わった。マスターディスティラーのパトリックが、スコットランドに範を取りつつ独自の個性を持つオランダ・シングルモルトを実現した。ブランド名「ミルストーン」は、穀物を挽く伝統的なオランダの風車にちなむ。大麦・ライ麦の多くを自社で育てる「farm to glass」を貫く、こだわりの造り手だ。
ミルストーン最大の特徴は、穀物を伝統的な風車で挽く点だ。ブランド名「ミルストーン(挽き臼)」は、穀物を挽くオランダの風車に由来し、故郷への敬意と同時にその商標となっている。スコットランドの製法に範を取りつつ、独自の個性を追求する。ライ・ウイスキーも手がけ、アメリカンオーク樽やシェリー樽、ペドロヒメネス樽など多彩な樽で熟成させる。
ミルストーンを生むザイダム蒸留所の歴史は、1975年、フレッド・ファン・ザイダムがオランダのバールレ=ナッサウに、一基の銅製スチルとわずか300平方メートルの小さな蒸留所を興したことに始まる。彼はスヒーダムのデ・カイパーで約20年、生産・仕入れ・レシピを担った経験を持っていた。やがて妻エレーヌがデザインとラベルを手がけて評価を高め、1990年代には二人の息子パトリックとギルベルトが家業の責任を担うようになった。マスターディスティラーのパトリックが、長年の夢だったオランダ・シングルモルト「ミルストーン」を実現した。
蒸留所はオランダとベルギーの国境の町バールレ=ナッサウに立つ。大麦とライ麦の多くを蒸留所自らが育てる「farm to glass(畑からグラスまで)」を掲げ、原料の品質を一貫して管理する。栽培・加工・愉しみを直接つなぐこの姿勢が、造りの根幹にある。
オランダ初のシングルモルトを核に、「ミルストーン アメリカン・オーク」「ミルストーン ピーテッド ペドロヒメネス」「ミルストーン オロロソ」、そして力強い「ミルストーン ライ・ウイスキー(100 ライ)」などを展開する。風車で挽いた穀物と自家栽培へのこだわりで、オランダ・ウイスキーを代表する造り手だ。

この蒸留所が属する地域
スコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダ・日本の五大産地以外にも、世界各地でウイスキー造りが広がっている。インドは消費量世界最大市場を背景にアムルットやポール・ジョンといった評価の高いシングルモルトを生み、台湾のカバランは高温多湿な気候を生かした急速熟成で国際賞を席巻した。オーストラリア、フランス、ドイツ、北欧諸国でも個性的なクラフト蒸留所が台頭している。
世界のウイスキーを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。