ウイスキーを割る「水」と「炭酸水」の選び方——水割りは軟水、ハイボールは強炭酸。「割りもの」で一杯は変わる
水割りやハイボールの味を左右するのは、実はウイスキーより「割りもの」かもしれない。軟水と硬水の違い、ハイボールに向く強炭酸の選び方、香りを開くトワイスアップまで、割り水と炭酸水の選び方を整理する。
同じウイスキー、同じ比率で作っても、割りものが変わると一杯の印象はがらりと変わる。ウイスキーの銘柄選びや「黄金比」はよく語られるのに、意外と見落とされがちなのが「何で割るか」——つまり水と炭酸水そのものの選び方だ。この記事では、水割りやトワイスアップに使う「水」と、ハイボールに使う「炭酸水」の選び方を整理する。ここを押さえるだけで、家の一杯はぐっと洗練される。
「割りもの」で味が変わるのはなぜか
水や炭酸水で割ると、まずアルコール度数が下がり、閉じていた香りがほどけて立ちのぼる。ここまでは多くの人が知っているが、話はそれだけではない。割りもの自体もまた「味」を持ち込むからだ。
水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラル(硬度)が含まれ、その量によって口当たりが変わる。炭酸水には炭酸ガスの刺激が加わり、ものによってはミネラルも入る。さらに温度も一杯の印象を左右する。だからこそ、「どんな水で、どんな炭酸で割るか」が効いてくる。割りものは、いわば“もう一つの素材”なのだ。
水割り・チェイサーは「軟水」が基本
水の硬度とは、水1リットルあたりのカルシウムとマグネシウムの量を数値化したもの。WHOの基準ではおおむね60mg/L未満が軟水、120mg/L以上が硬水とされる(日本では慣習的に100mg/L未満を軟水と呼ぶことも多い)。日本の水道水は全国平均でおよそ50mg/L前後と、軟水が中心だ。
水割りやチェイサーには、この軟水が向くとされる。ミネラルの主張が穏やかで、ウイスキーの繊細な香りや甘みを邪魔しないからだ。硬水はミネラルが強く働き、味の輪郭が変わって力強い印象になることがある。ジャパニーズやスコッチは仕込み水に軟水を使う蒸溜所が多く、「同じ軟水で割ると相性がよい」とも言われる(もっとも例外もあり、絶対の法則ではない)。
家で使うなら、市販の軟水〜超軟水のミネラルウォーターが無難。水道水でも、塩素臭が気になるなら浄水器を通すか、一度沸かして冷ましたものを使うとよい。軽やかなグレーンウイスキーは、軟水の水割りにするとクリーンさが際立つ。
黄金比や手順の詳細は、水割りの作り方も参考にしてほしい。
香りを開かせたいなら「トワイスアップ」
同じ加水でも、氷を使わず常温の水で割るのが「トワイスアップ」だ。ウイスキー1に対して常温の天然水を1、つまり半々で合わせる。氷で冷やさないぶん温度が下がらず、40%前後のウイスキーが20%ほどまで下がる。
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