
WHY THIS TASTE
クライゲラヒ蒸留所のモルト原酒を軸に、複数のモルト・グレーンウイスキーをブレンドすることで、はちみつやバニラの穏やかな甘みに、かすかなピート香とオークのニュアンスが加わる、飲みやすいバランス型のブレンデッドに仕上げている。

この味を生む蒸留所
クライゲラヒ蒸留所スコットランド・スペイサイド、クライゲラヒの村に立つ蒸留所である。1891年、ピーター・マッキーとアレクサンダー・エドワードが創業した。設計は名匠チャールズ・ドイグが手がけ、その象徴たるパゴダ屋根が今も建物を飾る。マッキーの人気ブレンド「ホワイトホース」向けのモルトを供給するために建てられた。最大の特徴は、スコットランドでも数少ない、ワームタブ(虫桶式凝縮器)を今も使い続ける点だ。ワームタブは銅との接触を抑えて硫黄分を残すため、大胆で硫黄っぽい個性が生まれ、長い樽熟成のなかでその硫黄香が肉のようなミーティーな風味へと変化する。現在はバカルディ傘下のデュワーズ社が所有する、骨太な造り手だ。
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デュワーズDewar's
1846年、パースの食料品店主ジョン・デュワーが創業。息子トミーが1899年に世界初のブレンデッドウイスキー広告映画を製作するなど、革新的なマーケティングで知られる。自社5蒸留所(アバフェルディ・アルトモア・クライゲラヒ・ロイヤルブラックラ・マクダフ)の原酒を核に、二段階熟成「ダブル・エイジド」製法で滑らかさを引き出す。1998年よりバカルディ傘下。
上記5蒸留所の原酒に加え、最大30種のモルト・グレーンウイスキーをブレンド。正確な配合比は非公開。
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唐揚げにハイボールが合う理由は「炭酸が脂を洗い流すから」とよく言われる。だが、それを直接確かめた研究は見当たらない。確かめられているのは、渋みが脂のぬるっとした感覚を打ち消すこと。炭酸・度数・苦み・冷たさから、あの相性を分解する。

スコッチが主役の数少ない古典カクテル「ブラッド・アンド・サンド」。1922年の闘牛映画に由来する名前、1930年『サヴォイ・カクテルブック』の等量レシピ、チェリー・ヒーリングの役割、甘すぎるときの配合の動かし方、向くスコッチまで。

スコッチとバーボンの現場では、この10年ストライキがくり返されてきた。争われているのは賃上げだけではない。残業、シフト、そして「休暇1日=7時間12分」という計算式だ。

「フィニッシュ:長い」——テイスティングノートの最後の一行は、何秒のことなのか。ワインが1秒を1カウダリーと数えるのに対し、ウイスキーは目盛りを作らなかった。口の中で余韻を支えている成分の正体をたどる。

家族に指摘されるのは決まって飲んだ翌朝。よく言われる「のどの筋肉がゆるむから」は、実のところ直接の裏づけが薄い。鼻・のどの通り道・呼吸への反応という三つの経路を、メタ解析と古典的な実験から読み解く。

ブレンデッドの工程表には、混ぜたあとにもう一枠ある。樽や槽で寝かせる「マリッジ」だ。デュワーズが看板に掲げる二度の熟成から、現行の機器では捉えきれていない変化まで。