
WHY THIS TASTE
カーデュ・カリラ・キャメロンブリッジ等最大35種の原酒をブレンドしたジョニーウォーカーのエントリーライン。1945年以来世界No.1の販売量を誇る。

この味を生む蒸留所
キャメロンブリッジ蒸留所スコットランド・ローランド、ファイフに立つグレーン(穀物)ウイスキー蒸留所である。1824年、ジョン・ヘイグが創業した、スコットランド最大かつ最古級のグレーン蒸留所だ。ヘイグ家は1655年に蒸留の記録が残る、由緒あるウイスキー一族。1830年、従兄弟ロバート・スタインが発明した連続式蒸留機(パテントスチル)をいち早く導入し、グレーンウイスキー製造の先駆けとなった。1877年にはヘイグらグレーン蒸留家の連合がディスティラーズ・カンパニー社(DCL)——のちのディアジオ——を形成した。現在はディアジオが所有し、多くのブレンド用グレーン原酒に加え、ゴードンズ・ジンやタンカレー、スミノフ・ウォッカも造る、ファイフの巨大蒸留所だ。
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ジョニーウォーカーJohnnie Walker
1820年、スコットランド・キルマーノックの食料品店主ジョン・ウォーカーが自家配合を始めたことに端を発する、世界最大のスコッチブランド。スペイサイドのカードゥ蒸留所が「精神的な故郷」とされ、四角いボトルと斜めのラベルは息子アレキサンダーの代のデザイン。レッド・ブラック・グリーン・ゴールド・ブルーと色分けされたラベルは熟成年数や原酒構成の違いを表し、約40種のモルト・グレーン原酒を使い分ける。
上記5蒸留所(アイラ・ハイランド・スペイサイド・ローランドの「フォー・コーナーズ」原酒+グレーン)に加え、約40種のモルト・グレーンウイスキーをブレンド。全構成比は非公開。
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無線の通話表で、Wは「ウイスキー」。かつてこの座は人名の「ウィリアム」のものだった。英語話者のための表が国際化するなかで酒の名が選ばれた理由を、選定を検証した1959年の報告書からたどる。

スコッチの定義は英国の法令にある。だが条文が差止めを申し立てられる者として固有名詞で名指ししているのは、役所ではなく一つの民間団体だ。生産量の97%を代表するその協会は、国境の外でも各国の法廷に立ち続けている。

同じ棚、同じ40%、ほぼ同じ値段。それでもデュワーズはブレンド後にもう一度寝かせて角を取り、ジョニ赤は割っても消えない輪郭を残す。二本の設計思想と、ハイボールでの選び分けを整理する。

同じ棚に並ぶ赤と黒。違いはラベルの色と「12年」の三文字だけに見えて、1970年代の終わりには赤だけがイギリス国内から引き揚げられ、黒は値上げして残された。欧州委員会との衝突が二本を分けた顛末と、いまの選び分けを整理する。

イギリス本土のパブでは、一杯が25mlか35mlに決まっている。だが条文を開くと、縛られているのはジン・ラム・ウォッカ・ウイスキーの四つだけだった。ブランデーが外にいる理由と、量そのものより「店の一貫性」を求める条文の中身をたどる。

昭和の応接間に飾られていたジョニーウォーカー黒ラベル。高かった理由は「税金」と説明されがちだが、国会の議事録をたどると、九千円の値札を支えていたのは関税でも中身でもなく、流通と贈答需要だった。