
WHY THIS TASTE
1964年発売。当時の酒税法の級別制度で二級に収まる上限ぎりぎりの39度に設定し、その枠のなかで許される限りモルトを多く使うという、価格と中身の綱引きから生まれた一本。中身はモルトウイスキーとニッカ独自のカフェグレーンのブレンドで、甘さとコク、ほのかなピート香が骨格をつくる。銘柄名の「ハイ」はオーディオ用語のHi-Fiに由来する。級別制度が廃止された現在も39度のまま残り、発売当時の設計をそのまま伝えている。

この味を生む蒸留所
余市蒸溜所北海道余市町に立つ、ニッカウヰスキー発祥の蒸溜所である。1934年、「日本ウイスキーの父」竹鶴政孝が創業した。竹鶴は理想のウイスキー造りの地を求め、スコットランドに似た気候、豊かな水、澄んだ空気を持つこの地にたどり着いた。良質な大麦と、スモーキーな風味を生むピート(草炭)が豊富に採れることも決め手となった。最大の特徴は、今や世界でも稀となった「石炭直火蒸溜」。石炭をくべて直接スチルを熱するこの製法は、力強く重厚な酒質を生む。90年にわたり受け継がれてきた「竹鶴の火」だ。事務所棟など10棟が国の重要文化財に指定されている、日本ウイスキー史の聖地である。
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ハイニッカHi-Nikka
1964年(東京五輪の年)発売。名は音響用語「Hi-Fi」に着想を得たとされる。発売当初は二級ウイスキーとしてモルト・カフェグレーン原酒に中性スピリッツを加える構成だったが、酒税法の上限までモルトを使う工夫が凝らされていた。1978年にはモルト比率を高めた「ハイニッカ デラックス」へ刷新され、ラベルも白から黒に変わった。
発売当初から複数回の酒税法改正でブレンド構成が変遷しており、現行の正確な配合比は非公開。
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