
WHY THIS TASTE
ザ・シェリー ワンと同じ35ppmのピーテッド原酒をバーボンバレルで寝かせ、そこから北米産チンカピンオークの新樽へ移して仕上げる。一度も酒を詰めていない新樽なので、前の中身に由来する風味が乗らず、木そのものの成分だけが出る。結果としてバニラやバタースコッチの甘さ、シナモンやアニスを思わせる香辛料が煙に直接重なり、シェリー由来の果実味とは反対の方向へ振れる。48度・ノンチルフィルター・無着色。常設3本のなかで、樽の甘さと煙のコントラストがいちばん明快に出る一本。

この味を生む蒸留所
グレンアラヒー蒸留所スコットランド・スペイサイド、アベラワー近郊、ベン・リネス山の麓に立つ蒸留所である。1967年、マッキンレイ・マクファーソン社が、名設計者ウィリアム・デルメ=エヴァンスの手で建設した。重力を生かした効率的な工程と、一貫した品質、規模を重視した設計が特徴だ。1985年にインヴァーゴードンが取得して休眠、1989年にキャンベル・ディスティラーズが再開させた。転機は2017年、ベンリアックの元経営者ビリー・ウォーカーらが取得し、グレンアラヒー・ディスティラーズ社を設立したことだ。以来、シェリー(PX・オロロソ)、ラム、赤ワイン、バージンオークなど多彩な樽を駆使した、カスクストレングスの高品質シングルモルトで一躍注目を集める造り手となった。
蒸留所の詳細を見る →このボトルのブランド
ミークルトールMeikle Tòir
グレンアラヒー蒸溜所が年に数週間だけ行うピーテッド仕込みの原酒を、単独で瓶詰めするサブブランド。名称は古いスコットランド語とゲール語を組み合わせた「大いなる追求」の意で、2018年に始めたピート麦芽の仕込みを2023年に独立ブランドとして立ち上げた。ピートはアイラなどの島ではなく内陸のセントファーガス産で、潮や薬品ではなく甘く木質的なスモークになるのが最大の特徴。常設はいずれも5年表記・スピリッツ換算35ppmの3本で、バーボン樽と新樽で組んだザ・オリジナル、シェリーパンチョンで追熟したザ・シェリー ワン、チンカピンオークの新樽で仕上げたザ・チンカピン ワン。48〜50度の高い度数、ノンチルフィルター・無着色で瓶詰めされる。
このブランドの他のボトルを見る →