ブラウン=フォーマン、サゼラックの買収提案を再び拒否
ジャック・ダニエルを擁するブラウン=フォーマンの取締役会が7月26日、サゼラックによる1株32ドル・総額約150億ドルの買収提案について、応じられる状態にないと表明した。5月に続く2度目の拒否となる。
ジャック・ダニエルを擁するブラウン=フォーマンの取締役会が2026年7月26日、同業サゼラックからの一方的な買収提案について「actionable ではない(応じられる状態にない)」と表明した。拒否は5月に続いて2度目になる。
提案の中身
提案はA種・B種すべての株主を対象とした1株32ドルの全額現金買収で、総額はおよそ150億ドル。サゼラックは7月24日付でA種株主宛に書簡を送り、この32ドルが直前の終値に約23%上乗せする水準だと説明したうえで、取締役会が話し合いに応じるなら条件を改善する用意があるとして再考を求めていた。資金手当ては済んでおりサゼラック側の株主総会決議も不要、A種株主には税務上有利な形で統合後の会社の株式へ乗り換える選択肢や、現行を上回る配当も用意するとしている。公開買付が始まったわけではない。
拒んでいるのは誰か
鍵を握るのは、議決権のあるA種株式の過半をブラウン家が保有する事業体ウルフ・ペン・ブランチだ。同社は事業の競争力に自信があるとしたうえで、提案は自分たちが描く将来像に合致しないと述べた。会長のマーシャル・B・ファーラー氏は、地域の拡大とブランド育成、効率化という戦略計画の実行に集中すると説明している。
揺れる1年
ブラウン=フォーマンにとっては、4月にペルノ・リカールとの協議を打ち切り、7月にはローソン・ホワイティングCEOの退任が明らかになったばかりだ。ウイスキー市況の減速も直撃しており、元ジャックダニエルの樽工場が9月に閉鎖されることも今月わかっている。買い手にとって値ごろに映る局面であることは間違いなく、サゼラックが引かない理由もそこにある。

日本でもジャック・ダニエル、ウッドフォード・リザーブ、オールド・フォレスターと、同社の銘柄は棚の常連だ。仮に資本が動けばこの並びの扱いも変わりうる。企業の全体像はブラウン=フォーマンとサゼラック・カンパニーのページにまとめている。なお同じ週には、オールド・フォレスターが自社蒸留の原酒だけで組んだ新作を発表している。
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