オールド・フォレスター、自社蒸留だけの1本に8年かけて到達
117シリーズ最新作「トリプルチャー」は、標準の3倍の時間をかけて焼いた樽で熟成させた。2018年に復活したルイビルのメインストリート蒸留所の原酒だけで構成された、初めてのオールド・フォレスターとなる。
オールド・フォレスターが2026年7月24日、限定枠「117シリーズ」の新作「トリプルチャー」を発表した。115プルーフ(57.5%)、375ml、希望小売価格64.99ドル。蒸留所併設の店舗とケンタッキー州内の一部小売だけの少量流通となる。
3倍の時間をかけて焼いた樽
名前のトリプルチャーは、樽の内面を焼く工程に由来する。同社の標準仕様と比べて3倍の時間をかけて焼き付けた樽を使い、樽由来の香ばしさと厚みを強く出す設計だ。公式のテイスティングノートにはピーカンのプラリネ、みずみずしいリンゴ、シナモン、胡椒といった言葉が並ぶ。焼き方の違いが中身に何をもたらすかはチャーとトースト(樽の焼き加減)で整理している。
8年越しの「自社蒸留だけ」
このリリースが節目とされるのは、中身の出どころによる。ルイビルのメインストリートは、かつて89のバーボン企業が軒を連ねウイスキー・ロウと呼ばれた通りだ。そのうち今日まで途切れず操業を続けているのは、オールド・フォレスターの親会社ブラウン=フォーマンだけだという。同社は2018年6月、4,500万ドルを投じて発祥の地に蒸留設備と樽工場を復活させている。今回のトリプルチャーは、そこで蒸留した原酒だけで構成された初めてのオールド・フォレスターだ。117シリーズは2021年に始まった実験的な少量生産の枠で、稼働から8年を経て、ようやく自社原酒だけで一本を組める段階に届いたことになる。
日本から見た距離感
国内では1870、1897、1910、1920といったシリーズが流通しており、バーボンとしては価格も入手性も現実的だ。
Old Forester 1920 Prohibition Style
🇺🇸 アメリカ ・ オールドフォレスター蒸留所 ・ バーボン ・ NAS ・ 57.5%
一方でトリプルチャーはケンタッキー州内限定、しかも375mlという半分サイズで、正規の国内流通は見込みにくい。ブランドの成り立ちはオールド・フォレスター、造り手はオールドフォレスター蒸留所、親会社はブラウン=フォーマンのページで確認できる。なお同社は7月26日、サゼラックからの買収提案を再び拒否している。
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