WHY THIS TASTE
オリジンズで「オークの効果」を主題にした、軽くピートを効かせた一本。名はスウェーデン語の「海」。新酒をまずアメリカン、ハンガリー、スウェーデンの各オークで作った40Lの小さな新樽に数か月入れて木の成分を一気に引き出し、その後ファーストフィルのバーボン樽で数年熟成させる。原酒はピーテッドとノンピートの組み合わせで、ピーテッドの比率は資料により2割とも2.5割ともされる。48%。小樽の新樽がクローブやスパイシーなオークを与え、公式のノートにも果実とクローブ、軽いピートが並ぶ。全量ピーテッドのティンメルより煙は控えめで、樽の香辛料が主役になる。

この味を生む蒸留所
ハイコースト蒸留所(ボックス)スウェーデン北東部、ユネスコ世界自然遺産「高い海岸(ホガ・クステン)」のビャートロに立つ、同国最北の蒸留所である。2010年に「ボックス蒸留所」として創業し、2018年まで「ボックス」の名でウイスキーを売った。北緯63度、オンゲルマン川のほとりという厳しくも美しい立地で、世界で4番目に北にある蒸留所だ。2010年12月に初蒸留を行い、クリスマスイブの前日に最初の樽を満たした。2018年、コンパス・ボックス社との名称の混同を避けるため「ハイコースト」へ改称した。ポットスチルとボールシェーン湖の水を用い、地域の地名にちなむ「エルヴ(川)」「ハヴ(海)」「ティンメル(材木)」「ベリ(山)」のオリジンズ・シリーズを核とする造り手だ。
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ハイコーストHigh Coast
スウェーデン北部、北緯63度に位置するハイコースト蒸溜所(旧ボックス・ディスティラリー)が生産するシングルモルトウイスキー。2010年創業で、コンパス・ボックス社との商標問題を避けるため2018年に現在の名称へ改称した。ストックホルムから約450km離れたオングルマン川沿いに位置し、冬はマイナス30度、夏は30度を超える極端な寒暖差が熟成に個性を与える。ピートを効かせないフルーティーなタイプと、スモーキーなタイプの2系統を造り分けているのが特徴。
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スウェーデン、デンマーク、フィンランド。5大ウイスキーの外側で育った北欧の造り手は、寒さへの答えも原料も割れている。サウナで生まれたライ麦のウイスキー、店じまいした肉屋から始まった蒸溜所。北欧ウイスキーの輪郭をたどる。

アルゼンチンの家族蒸溜所が、2つの樽を軍用機で南極へ送った。マイナス35度の小屋で3年。造り手は蒸発が抑えられたようだと言うが、確かめるには度数を測るしかない。8つの大陸を比べる分析が2026年7月に始まった。

スウェーデンでウイスキーを買える店は、国が100%所有する一社しかない。「利益の最大化も販売促進も使命ではない」と公式に書く酒屋の理屈と、ノルウェー・フィンランド・カナダの線引き、そして日本の売り場が自由になった経緯をたどる。