
Rosebank
スコットランド・ローランド、フォース&クライド運河のほとりのフォルカークに立つ、「ローランドの王」と称される名門蒸留所である。1840年、ジェームズ・ランキンがローズバンクの名で創業した。エディンバラとグラスゴーの中間に位置する立地の良さと、伝統的な三回蒸留による繊細でフローラルな酒質で高い評価を得た。しかし1993年、廃液処理設備の高額な更新が必要となり、DCLによって閉鎖・休眠に追い込まれた。2017年、イアン・マクロード社がブランド名・敷地・在庫を取得し、30年の眠りから復活。2023年7月18日、三回蒸留のニューメイクで新時代最初の樽を満たした。ローランドの伝統を今に受け継ぐ、蘇った名門だ。
ローズバンク最大の特徴は、ローランドの伝統である三回蒸留だ。ウォッシュスチルに始まり、背の高い中間スチル、そして頭部が平たく寸胴なスピリッツスチルへと三段階で蒸留する。この工程が、雑味をそぎ落とした軽やかでフローラル、フルーティで繊細な酒質を生む。2023年7月18日、新時代最初の樽が三回蒸留のニューメイクで満たされ、往年のスタイルが受け継がれた。
ローズバンク蒸留所は、1840年、ジェームズ・ランキンがスコットランド・ローランドのフォルカークにローズバンクの名で創業した。フォース&クライド運河のほとりで、伝統的な三回蒸留による繊細な酒質で名声を得て、「ローランドの王」と称された。しかし1993年、欧州基準に適合するための廃液処理設備の更新に200万ポンドを要し、採算が合わないとしてDCLに休眠へと追い込まれた。2017年、イアン・マクロード社の代表レナード・ラッセルがブランド名・敷地・ディアジオが保有する残存在庫を取得。大規模な修復を経て、2023年に生産を再開した。
蒸留所はスコットランド・ローランド、エディンバラとグラスゴーの中間に位置するフォルカークに立つ。フォース&クライド運河のほとりという交通至便の地で、かつては原料と製品の輸送に運河を活用した。ローランドらしい穏やかな環境と良質な水が、繊細な酒質を育む。
閉鎖前のヴィンテージ原酒は今も珍重され、イアン・マクロード社のもとで熟成の進んだヴィンテージ・シリーズがリリースされている。2024年6月にはビジターセンターも開業した。三回蒸留の繊細な酒質で「ローランドの王」と称され、30年の眠りから蘇った、ローランドの伝統を象徴する名門である。
Rosebank 12 Year Old Flora & Fauna
🏴 スコットランド ・ ローズバンク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 12年 ・ 43%
Rosebank 1990 30 Year Old Release One
🏴 スコットランド ・ ローズバンク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 30年 ・ 48.6%
Rosebank 1990 30 Year Old Legacy Release One
🏴 スコットランド ・ ローズバンク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 30年 ・ 48.6%

ポートエレン、ブローラ、軽井沢、羽生——もう造られない「幻の蒸留所」の酒に、なぜ数十万円の値がつくのか。1980年代の不況「ウイスキー・ロッホ」が幻を生んだ経緯と、値段を跳ね上げる仕組み、そして近年の復活までを追う。

ほとんどのシングルモルトが二回蒸留で造られるなか、グラスゴー郊外のオーヘントッシャンは全量を三回蒸留し続ける。度数81%に達する澄んだ原酒が生む繊細な味わいと、戦火や日本資本のもとでの歩み、ローランドの雄が愛される理由をたどる。

スコッチ5大産地でいちばん語られない「ローランド」。法律の条文で引かれた境界線、青りんごのような軽やかさの理由、「三回蒸留の産地」という通説の実際、二軒まで減って20軒超に甦った復活劇、そして最初の一本の選び方まで。

ポート・エレンもブローラも、味が悪くて閉じられたのではない。史上最大級の在庫過剰「ウイスキー・ロッホ」はなぜ起き、DCLは何を基準に止める蒸溜所を選んだのか。日本で同時に起きていたことも追う。

ジムビームは主力蒸溜所の蒸留を2026年いっぱい止めている。スコットランドでも減産が相次いだ。この十年言われ続けた「品薄」は終わったのか、そして棚の値段は下がるのか——数字で確かめる。

この蒸留所が属する地域
スコットランド南部の低地地帯。伝統的に3回蒸留を行う蒸留所が多く、ピートを使わない大麦と相まって、軽やかで穀物由来の優しい甘みを持つスタイルが特徴とされる。かつては蒸留所数が多かったが20世紀に大きく減少し、近年オーヘントッシャンやグレンキンチーなどを中心に再評価が進んでいる。
ローランドを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。