
WHY THIS TASTE
シェリー樽熟成で知られる蒸留所が、ピーテッドモルトを主役に据えた異色の定番。麦芽のフェノール値は約25ppmとアイラの重ピート銘柄より穏やかで、オロロソとペドロヒメネスのシェリー樽に加えポート樽も併用して熟成させる。マスターブレンダーのレイチェル・バリーが手がけ、48度・年数表記なし。煙は薬品的ではなく石炭や土を思わせる乾いた質で、トフィーや糖蜜、ダークハニーの甘みに焦がしたオレンジ、クローブ、燻したブラックベリーが重なる。他の定番がシェリー一色なのに対し、ポート樽由来の果実味が加わる点が差分。

この味を生む蒸留所
グレンドロナック蒸留所スコットランド・ハイランド、フォーグの谷に立つ、シェリー樽熟成を極めた蒸留所である。1826年、ジェームズ・アラダイス(アラダイスとも)が創業した、酒税法のもとで免許を申請した2番目の蒸留所だ。名はゲール語の「グレン・ドロナック(キイチゴの谷)」に由来する。最大の特徴は、スペインのアンダルシアのボデガから厳選した元ペドロヒメネスと元オロロソのシェリー樽のみで熟成させる点で、創業者の伝統を今に受け継ぐ。ポットスチルは独特のスワンネック形状と下向きのラインアームを持ち、還流を抑えて力強い原酒を得る。深い色合いと豊かでリッチな酒質——PXの果実味、オロロソの乾いたナッツ感——を宿す、伝統派の造り手だ。
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グレンドロナックGlenDronach
1826年創業、ハイランド地方のシェリー樽熟成に特化したことで知られるグレンドロナック蒸溜所のシングルモルト。ペドロヒメネスやオロロソなどスペイン・アンダルシアの上質なシェリー樽で長期熟成され、濃厚でリッチな味わいを生み出す。2016年にブラウン=フォーマン傘下となった後も伝統的な製法を守り続けている。
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