High West
ユタ州パークシティ、標高2100メートルのスキーリゾートに立つ、1870年以来同州初の合法蒸留所である。生化学者だったデイビッド・パーキンスが、メーカーズマークの見学で蒸留と生化学の類似に気づき、妻ジェーンとともに2006年に創業した。ゲレンデに直結する世界唯一の「スキーイン・ガストロ蒸留所」として知られる。自社蒸留にこだわらず、他社の優れた原酒を巧みにブレンドして早くから完成度の高いライ・ウイスキーを世に出す戦略が、同社を一躍有名にした。異なる熟成年数・マッシュビル・スタイルを掛け合わせ、部分の総和を超える味を追う、ブレンドの名手である。
ハイウエスト最大の特徴は、自社蒸留のみにこだわらず、他社から高品質な原酒を調達して巧みにブレンドする姿勢にある。純粋主義者が自社原酒の熟成を何年も待つ一方、同社は異なる熟成年数・マッシュビル・スタイルの原酒を掛け合わせ、早くから完成度の高い複雑なウイスキーを世に出した。高地での自社蒸留も並行して進め、ブレンドの妙と個性を両立させている。
ハイウエストは、生化学者だったデイビッド・パーキンスが2006年に創業した。2001年、友人の結婚式でケンタッキーを訪れた際にメーカーズマークの見学ツアーに参加し、発酵・蒸留と自身の生化学研究との類似に着想を得たのがきっかけだった。2004年に家族でユタ州パークシティへ移り、2007年に蒸留を開始。1870年以来、同州で初めて合法的に認可された蒸留所となった。歴史ある厩舎兼ガレージに250ガロンの小型スチルとサルーンを構えて始まった。現在はコンステレーション・ブランズ傘下にある。
蒸留所はユタ州パークシティ、標高約2100メートルの山岳リゾートに立つ。パークシティ・リゾートのゲレンデ「クイッティン・タイム」の麓、タウンリフトの隣に位置し、スキーで乗り入れられる世界唯一のガストロ蒸留所として知られる。ロッキー山脈の澄んだ水と高地の冷涼な気候が、造りと熟成の背景となる。
定番の「ダブルライ」、複雑なブレンドの「ランデブー ライ」、そしてカルト的人気を誇る限定品「A ミッドウィンター ナイツ ドラム」(ポート樽などで仕上げたライ)を代表銘柄とする。ブレンダーの技が光る各銘柄は、アメリカン・ウイスキーにおけるブレンドの可能性を切り拓いた。


この蒸留所が属する地域
トウモロコシを主原料とするバーボンウイスキーの本場。原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽で熟成させることが法律上の条件となっている。ケンタッキー州が生産の中心地で、テネシー州のジャックダニエルズは木炭濾過(チャコール・メローイング)を経る独自製法「テネシーウイスキー」を名乗る。近年は小規模クラフト蒸留所が全米で急増している。
アメリカを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。