MGP Ingredients
インディアナ州ローレンスバーグ、数多の人気ブランドの原酒を陰で支えてきた巨大蒸留所である。1847年創業のロスヴィル蒸留所を起源とし、禁酒法後にシーグラムが取得、2001年にペルノ・リカール、2007年にLDIを経て、2011年にMGPイングリディエンツが買収した。現在はその起源にちなみ「ロス&スクイブ蒸留所」とも呼ばれる。看板は95%ライ麦・5%大麦麦芽の「95ライ」で、エンジェルズエンビーやブレット ライ、テンプルトン ライなど数多くのブランドがこの原酒を用いてきた。表舞台に名を出さないまま、アメリカのクラフト・ライ人気を土台から支えてきた「最大の知られざる蒸留所」であり、近年は自社ブランドの展開にも力を入れている。
最も知られるのは、95%ライ麦・5%大麦麦芽という「95/5」ストレート・ライ・ウイスキーで、多くのボトラーがこれを様々なブランド名で瓶詰めする。連続式蒸留による安定した大量生産と、複数のバーボン・ライのマッシュビルを使い分ける柔軟さを併せ持ち、クリーンでスパイシーな原酒を生み出す。産地表示への関心が高まる中、同社は原酒の出所として名を明かされる機会が増え、その品質の高さが改めて評価されるようになった。
MGPインディアナの拠点は、1847年に創業したロスヴィル蒸留所を起源とする、174年以上の歴史を持つ蒸留所である。禁酒法撤廃後の1933年にジョセフ・E・シーグラム社が取得し、シーグラムズ5クラウン・7クラウンなどを生産した。5クラウンは5種、7クラウンは7種のウイスキーレシピをブレンドした銘柄だった。2001年にペルノ・リカール、2007年にトリニダード・トバゴのCL金融(LDIに改称)へと移り、2011年にMGPイングリディエンツが買収。現在は起源にちなみ「ロス&スクイブ蒸留所」とも呼ばれる。
蒸留所はインディアナ州ローレンスバーグ、オハイオ川に近い地に立つ。ケンタッキーと州境を接するこの地は、良質な水と大規模生産に適した環境に恵まれ、多数のブランドへ原酒を供給する一大生産拠点となっている。表向きはケンタッキー産に見える多くのウイスキーが、実はこのインディアナの地で生まれてきた。
ここで造られる95ライは、エンジェルズエンビー、ブレット ライ、ジョージ・ディッケル ライ、テンプルトン ライ、スムース アンブラーなど数多くのブランドに用いられてきた。近年は自社ブランド「ロス&スクイブ」や、禁酒法時代の人物にちなむ「ジョージ・レムス」バーボンも展開し、「知られざる巨人」が自らの名で実力を示すようになっている。

Templeton Rye 6 Year Signature Reserve
🇺🇸 アメリカ ・ MGPイングリディエンツ蒸留所 ・ ライ ・ 6年 ・ 45.8%

この蒸留所が属する地域
トウモロコシを主原料とするバーボンウイスキーの本場。原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽で熟成させることが法律上の条件となっている。ケンタッキー州が生産の中心地で、テネシー州のジャックダニエルズは木炭濾過(チャコール・メローイング)を経る独自製法「テネシーウイスキー」を名乗る。近年は小規模クラフト蒸留所が全米で急増している。
アメリカを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。