Mackmyra
スウェーデン初のシングルモルトを生んだ、同国ウイスキーの草分けである。物語は1998年、王立工科大学出身の8人の友人がスキー旅行で集った際、全員が土産にモルトウイスキーを持参していたことから「スウェーデンのウイスキー」談義が始まったことに遡る。170のレシピを試した末、2002年に2つのレシピに絞り込んだ。同年10月、マックミラの古い製粉所・発電所を改装した蒸留所が稼働。2006年に初リリース「プレリューディウム01」が20分足らずで完売した。地元産のピートやジュニパーで手作業で燻すスモーキーな原酒が個性で、酵母以外の原料は蒸留所から120キロ圏内で調達する。2011年には重力を生かした省エネの「グラビティ蒸留所」を新設した。2024年に経営破綻したが、50を超える組織が買収に名乗りを上げた注目の造り手だ。
マックミラは、地元スウェーデンの原料を用いてシングルモルトを造る。スモーキーなレシピは明確なスウェーデンの個性を持ち、地元で切り出したピートとジュニパー(ねずの木)の枝で手作業で麦芽を燻す。このジュニパーの香りが、スコットランドのピートとは異なる独特のスモーキーさを生む。ノンピートの華やかなレシピと合わせ、二つのレシピを軸に多彩な樽で熟成させる。
マックミラ蒸留所の物語は、1998年、スウェーデンの冬のリゾートに王立工科大学出身の8人の友人がスキー旅行で集まったことに始まる。全員が主催者への土産にモルトウイスキーを持参していたことから、「スウェーデンのウイスキーを造れないか」という会話が生まれた。170もの異なるレシピを試した末、2002年に2つのレシピに絞り込んだ。同年10月、マックミラの古い製粉所と発電所を改装した蒸留所が稼働。2006年2月に初の限定シングルモルト「プレリューディウム01」を発売し、20分足らずで完売した。2024年8月、マックミラは経営破綻したが、50を超える組織が買収に関心を示すという前例のない事態となった。
蒸留所はスウェーデン中部、イェヴレ近郊のマックミラに立つ。酵母以外のすべての原料を、蒸留所から120キロ(75マイル)圏内で調達するという徹底した地元志向が特徴だ。2011年には村の東約10キロに、重力を活用して工程を動かす7階建ての「グラビティ蒸留所」を新設。これにより従来より約45%少ないエネルギーで、年間180万本の生産能力を得た。
初リリースの「プレリューディウム」シリーズに始まり、定番の「ブルックス(Brukswhisky)」、ノンピートの「エレガント」、スモーキーな「ラウク(Rök)」などを展開する。スウェーデン初の20年熟成シングルモルトも生んだ。ジュニパー燻しという独自の製法で、北欧ウイスキーの先駆けとして世界に知られる造り手だ。

この蒸留所が属する地域
スコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダ・日本の五大産地以外にも、世界各地でウイスキー造りが広がっている。インドは消費量世界最大市場を背景にアムルットやポール・ジョンといった評価の高いシングルモルトを生み、台湾のカバランは高温多湿な気候を生かした急速熟成で国際賞を席巻した。オーストラリア、フランス、ドイツ、北欧諸国でも個性的なクラフト蒸留所が台頭している。
世界のウイスキーを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。