
Okayama
岡山市街を流れる旭川のほとり、1915年創業の宮下酒造が営むウイスキー蒸溜所である。清酒「極聖」や地ビール「独歩」で培った醸造技術を礎に、2011年に免許を取得、2015年にドイツ・ホルスタイン社製ハイブリッドスチルを据えて本格始動した。岡山県産二条大麦と旭川の伏流水を、日本酒仕込みに通じる低温長時間発酵で醸す。シェリー樽やミズナラ樽で3年以上熟成させた「シングルモルト岡山」は国内外のコンペで高評価を得ている。醸造の総合力を注いだ、瀬戸内の一杯だ。
日本酒造りで培った低温長時間発酵の技術を採り入れ、2019年にはドイツ・シュルツ社製の糖化槽と濾過タンクが分かれたマッシュタンを新調した。高さ4メートルのポットスチルは銅の働きでクリアな酒質を導く。シェリー樽・ブランデー樽・国産ミズナラ樽などで3年以上熟成させ、複層的な香味を育てる。
宮下酒造は1915年創業、岡山で日本酒・焼酎・ビールを手がけてきた総合酒類メーカーである。1967年に玉野市から岡山市中区の現在地へ移り、旭川の伏流水に恵まれた地で醸造を続けてきた。2011年にウイスキー製造免許を取得して試験蒸留を始め、2015年にドイツ・ホルスタイン社製のハイブリッドスチルを導入して本格生産へと踏み出した。
蒸溜所は岡山市中区西川原、旭川のほとりに立つ。仕込み水には旭川の伏流水を用い、原料には岡山県産の二条大麦を使う。旭川水系の軟らかな水が、酒質の透明感を支えている。
2017年に「シングルモルトウイスキー岡山」が完成。バーボン・シェリー・ミズナラを掛け合わせた「岡山 トリプルカスク」は国内外のコンペで高く評価されている。清酒「極聖」、地ビール「独歩」と並ぶ、宮下酒造の看板だ。


この蒸留所が属する地域
1923年、鳥井信治郎が山崎蒸溜所を開設したのが日本ウイスキーの始まり。技師として招かれた竹鶴政孝は後にニッカウヰスキーを設立し余市蒸溜所を開いた。スコッチの製法を土台にしながらも、繊細な水質と四季の寒暖差を生かした独自のスタイルを確立し、2000年代以降は国際コンペティションでの受賞を機に世界的な評価を得ている。
日本を深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。