Shelter Point
カナダ・ブリティッシュコロンビア州、バンクーバー島の海辺に立つファーム蒸留所である。3代続く農家のパトリック・エヴァンスが、2005年に380エーカーの農地を購入した。オイスター川が海と出会うこの地は、かつてブリティッシュコロンビア大学の研究農場だった。2006年、エヴァンスは自らの畑で育てた大麦をウイスキーに蒸留するのが良い使い道だと考え、友人の農家ジェームズ・マリナスとスコットランドの、とりわけ農業を製造に組み込んだ蒸留所を巡って研究を重ねた。2009年に建設を始め、2011年に初留。フォーサイス社製の銅製ポットスチルと地元製の設備を用い、原酒を急がず5年寝かせてから初リリースした、畑からグラスまでの造り手だ。
シェルターポイントは、最高品質のカナダ産二条大麦のみを選んで製麦する。設備はフォーサイス社製のウォッシュ・スピリット両ポットスチルに、バンクーバー島の職人が手がけたマッシュ・ロイターとステンレス発酵槽を組み合わせる。多くのカナダのクラフト蒸留所と異なり、ヘッドディスティラーのマリナスのもと原酒を急いで市場に出さず、農業で事業を支えながら熟成を待ち、5年を経てようやく初リリースした。ゆっくりとした発酵と2回蒸留が、香味豊かなニューメイクを生む。
シェルターポイント蒸留所は、3代続く農家のパトリック・エヴァンスが2005年に380エーカーの農地を購入したことに始まる。エヴァンス家は20世紀初頭、BCコモックス・バレーの開拓者だった。オイスター川が海と出会うバンクーバー島の海岸沿いのこの地は、かつてBC大学の研究農場で、大きな酪農牛舎があった。2006年、エヴァンスは自らの大麦をウイスキーに蒸留する構想を抱き、友人の農家ジェームズ・マリナスとともに、農業を製造に組み込んだスコットランドの蒸留所を中心に巡って2年の研究を重ねた。2009年に建設を始め、2011年に最初の原酒が流れた。
蒸留所はカナダ・ブリティッシュコロンビア州、バンクーバー島の海辺、オイスター川が海に注ぐ地に立つ。海に面した温暖な立地と、島の清らかな水が、造りと熟成の背景となる。自社農場でBC産の二条大麦を育てる、文字通り「畑からグラスまで」のファーム蒸留所である。
2016年末に発売した5年熟成の初シングルモルトを核に、世界各地から選んだ多彩な樽で熟成した各種を展開する。2023年にはスコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティがカナダの蒸留所として初めてシェルターポイントの原酒3種をボトリングした。畑からグラスまでを貫くファーム・シングルモルトとして、確かな評価を築いている。

この蒸留所が属する地域
ライ麦を使ったブレンデッドウイスキーの伝統で知られ、「カナディアン・ライ」という呼称が一般名詞として定着するほどライ麦との結びつきが強い産地。禁酒法時代の米国への密輸で発展した歴史を持つ。法律上の最低熟成期間は3年で、複数の原酒をブレンドする軽やかで飲みやすいスタイルが主流だが、近年はクラフト蒸留所による individuality の高い製品も増えている。
カナダを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。