Sliabh Liag
アイルランド北西部ドニゴール県、ヨーロッパ最大級の海食崖スリーヴリーグの麓に立つ蒸留所である。ジェームズとモイラのドハティ夫妻が、香港から家族を連れて帰郷し、2014年に創業した。ドニゴールでは実に175年ぶりの合法蒸留所である。ブランドは、ジェームズの祖父が祖母から受け継いだ古いポッチンとウイスキーのレシピに着想を得る。ブレンデッドの「シルキー」は、若い女性に姿を変えて男たちの心を奪う変身アザラシ「シルキー」の伝承にちなむ。1588年のスペイン無敵艦隊の難破で海岸に流れ着いたガラスに着想を得た海洋ジン「アン・ドゥラマン」も名高い。ピートを効かせたシングルポットスチルとシングルモルトを育てる、ドニゴール復興の担い手だ。
スリーヴリーグは、ピートを効かせたシングルポットスチルとシングルモルトを、蒸留・熟成・瓶詰めまで手がける。麦芽と未発芽大麦を用いるシングルポットスチルに、ピート由来のスモーキーさを重ねるのが特徴だ。かつてドニゴールで焚かれたターフ(泥炭)の記憶を、現代のウイスキーへと甦らせる試みでもある。ジンやポッチンも造り、ドニゴールの海と伝承に根ざした多彩なスピリッツを生み出す。ピーテッドを軸とした個性で、アイリッシュ・ウイスキーの中でも独自の位置を築く。
スリーヴリーグ蒸留所は、ジェームズとモイラのドハティ夫妻が2014年に創業した、ドニゴール県で175年ぶりの合法蒸留所である。夫妻は情熱を追い、家族の伝統を継ぐため、香港から家族ごと帰郷した。ブランドは、ジェームズの祖父が祖母から授かった古いポッチンとウイスキーのレシピに着想を得ている。175年もの空白を破り、ドニゴールに合法蒸留を取り戻した意義は大きい。
蒸留所はアイルランド北西部ドニゴール県、ヨーロッパ最大級の海食崖として名高いスリーヴリーグの麓に立つ。大西洋に面した荒々しくも美しい海岸線と、ドニゴールの豊かな自然が、造りとブランドの物語を彩る。海洋文化に根ざした土地の記憶が、各銘柄の背景となっている。
ブレンデッドの「シルキー」は、変身アザラシの伝承にちなむモルトとグレーンの豊かで甘いブレンドだ。海洋ジン「アン・ドゥラマン」は、無敵艦隊の難破ガラスに着想を得た黒いボトルで名高く、海藻採りの民謡に名を負う。地元のベリーと花を漬けたウォッカ「アサランカ」も擁し、ピーテッドのウイスキーを育てながら、ドニゴールの物語を世界へ届ける。

この蒸留所が属する地域
禁酒法や英愛貿易戦争などを経て20世紀に大きく衰退したが、「アイリッシュウイスキーの父」と呼ばれる再興を経て2020年代には蒸留所数が40を超えるまでに回復した。多くは単式蒸留器で3回蒸留する伝統製法を用い、ノンピートの大麦を使うためスコッチに比べて軽やかでまろやかな味わいになりやすい。
アイルランドを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。