
WHY THIS TASTE
1996年の操業停止から2002年の再開に至る蒸留所の「復活」を冠した15年物。原酒の在庫不足で2015年にいったん終売となり、3年の空白を経て2018年に復活した経緯を持つ。旧仕様はオロロソシェリー樽のみだったが、現行はアンダルシア産のオロロソとペドロヒメネスを組み合わせたスパニッシュオーク熟成に変わっており、マスターブレンダーのレイチェル・バリーが設計した。46度で、12年より度数と凝縮感が一段上がる。2018年のサンフランシスコ世界スピリッツ品評会でダブルゴールドを獲得。

この味を生む蒸留所
グレンドロナック蒸留所スコットランド・ハイランド、フォーグの谷に立つ、シェリー樽熟成を極めた蒸留所である。1826年、ジェームズ・アラダイス(アラダイスとも)が創業した、酒税法のもとで免許を申請した2番目の蒸留所だ。名はゲール語の「グレン・ドロナック(キイチゴの谷)」に由来する。最大の特徴は、スペインのアンダルシアのボデガから厳選した元ペドロヒメネスと元オロロソのシェリー樽のみで熟成させる点で、創業者の伝統を今に受け継ぐ。ポットスチルは独特のスワンネック形状と下向きのラインアームを持ち、還流を抑えて力強い原酒を得る。深い色合いと豊かでリッチな酒質——PXの果実味、オロロソの乾いたナッツ感——を宿す、伝統派の造り手だ。
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グレンドロナックGlenDronach
1826年創業、ハイランド地方のシェリー樽熟成に特化したことで知られるグレンドロナック蒸溜所のシングルモルト。ペドロヒメネスやオロロソなどスペイン・アンダルシアの上質なシェリー樽で長期熟成され、濃厚でリッチな味わいを生み出す。2016年にブラウン=フォーマン傘下となった後も伝統的な製法を守り続けている。
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樽には「どんな木で組まれたか」と「何が入っていたか」の二つの顔がある。シェリーの二大定番は、マッカランが前者を、グレンドロナックが後者を看板にしている。設計思想の違いと、店頭での選び分けを整理する。

同じ12年・同じ43%・近い価格帯で並ぶシェリーの二大定番。分かれ目は「オロロソ一本かPXを足すか」と「いまも直火で蒸留しているかどうか」。造りから選び分けを解く。

濃密なシェリーで愛される名門グレンドロナック。1826年創業、石炭直火を最後まで守った頑固さ、一度手放しかけた伝統をビリー・ウォーカーが取り戻した「復活」の物語から、その偏愛される理由を読み解く。