
WHY THIS TASTE
1968年、当主ジョージ・S・グラントが家族や友人への贈り物としてカスクストレングスで瓶詰めしたのが始まりで、現代ウイスキー史で初めて常時販売されたカスクストレングスとされる。「105」は英国旧プルーフ105、すなわちアルコール60度を指す。NASだが8〜10年程度の原酒をヨーロピアンオークのオロロソ・シェリー樽で熟成し、無加水の60度が濃密なドライフルーツ、スパイス、タンニンを凝縮する。加水しても崩れない骨格を持つ看板のカスクストレングス。

この味を生む蒸留所
グレンファークラス蒸留所スコットランド・スペイサイド、バリンダロッホに立つ、6世代続くグラント家が独立を守り抜く蒸留所である。1836年に免許を得て、1865年にジョン・グラントが取得して以来、一族が所有・経営を続ける数少ない独立系だ。仕込み水はベン・リネス山の湧水。最大の特徴は、スペイサイド最大級の6基のポットスチルをガスの直火で加熱する点で、直火が原酒に重みと厚みを与えると信じて守り続ける。熟成にはファーストフィルとリフィルの元オロロソシェリー樽を用い、伝統的なハイランド・モルトに濃厚なシェリーの個性を重ねる。「シェリーの巨匠」とも呼ばれ、長期熟成の年代物でも名高い、家族経営の雄だ。
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グレンファークラスGlenfarclas
1836年創業、スペイサイドのバリンダロッホに蒸溜所を構えるシングルモルト。1865年にジョン・グラント氏が買収して以来、6代にわたりグラント家が経営を続ける数少ない家族経営の独立蒸溜所として知られる。シェリー樽での熟成にこだわり、8年から40年まで幅広い熟成年数を展開。1968年には業界に先駆けてカスクストレングス製品「105」を発売した。
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「フィニッシュ:長い」——テイスティングノートの最後の一行は、何秒のことなのか。ワインが1秒を1カウダリーと数えるのに対し、ウイスキーは目盛りを作らなかった。口の中で余韻を支えている成分の正体をたどる。

日本に入ってこない一本を、海外の通販で買えるのか。免許も届出も要らないこと、ウイスキーの関税が無税であること、課税価格1万円以下でも酒税だけは免除されないこと、そして税より高い「運送の壁」までを一次情報で確かめた。

バーの棚にときどき紛れている、銘柄名のないボトル。刷られているのはドット付きの数字と、詩のような一文だけ。40年以上その作法を貫くスコッチモルトウイスキー・ソサエティの、数字の読み方と、名前を伏せる二つの理由。

週に1,500のサンプルを嗅いで、口にするのは1つ——あるブレンダーはそう語る。20〜30%まで薄めて鼻で裁く造り手の流儀を、シーバスブラザーズ、サントリー、フォアローゼズら本人たちの証言からたどる。

蒸溜所は水源を誇るのに、瓶詰め前の加水にはミネラルを抜いた水を使う。理由のひとつは、樽由来のシュウ酸と水のカルシウムが作る消えない結晶にある。40%の一本の3割前後を占める「割り水」の話。

ウイスキーを人に送るとき、ビールやワインとは手続きが変わる。24度と70度という二本の線、伝票に書くべき事項、そしてウイスキーは海外へは郵便でも宅配便でも送れないという結論を、公式の案内と法令から確かめた。