
Mars Shinshu
長野県宮田村、中央アルプス木曽駒ヶ岳の麓、標高798メートルに立つ、本坊酒造の蒸溜所である(2024年3月に「マルス駒ヶ岳蒸溜所」へ改称)。本坊酒造は1872年創業、1949年からウイスキー事業に参入し、1960年に山梨県石和町で蒸留を始めた。敷地が手狭になったこと、国内需要の高まりを受け、1985年にこの地へ移設された。日本の蒸溜所としては最高標高クラス。そばを流れる太田切川の清冽な水と、夏30℃・冬マイナス15℃という激しい寒暖差が特徴だ。1992年のウイスキー不況で蒸留を休止したが、2011年、19年ぶりに再開した。日本一標高の高い場所で原酒を育む、南信州の造り手だ。
標高の高さと激しい寒暖差がもたらす環境が、マルス信州(駒ヶ岳)の酒質を特徴づける。冷涼な気候でゆっくりと熟成が進む一方、寒暖差が樽と原酒の相互作用を促し、複雑な風味を育む。伝統的なポットスチルによる蒸留と、高地ならではの熟成環境が、繊細でありながら奥行きのある原酒を生み出している。
マルス信州蒸溜所(2024年3月より「マルス駒ヶ岳蒸溜所」)は、本坊酒造によって1985年に設立された。本坊酒造は1872年創業、1949年からウイスキー事業に参入し、1960年に山梨県石和町にウイスキー蒸溜所を立ち上げた。その後、敷地が手狭になったことと、国内でのウイスキー需要の高まりを理由に、長野県上伊那郡宮田村へと蒸溜所が移設された。1989年の酒税法改正やウイスキー不況の影響を受け、1992年にウイスキーの蒸留を一時休止したが、2011年2月、実に19年ぶりに蒸留を再開した。
蒸溜所は長野県宮田村、中央アルプス木曽駒ヶ岳の麓、標高798メートルに立つ、日本でも最高標高クラスの蒸溜所である。そばを流れる太田切川の清冽な水を仕込みに用いる。夏は30℃、冬はマイナス15℃にも達するという激しい寒暖差を持つ地域で、この厳しい気候が熟成に大きな影響を与える。中央アルプスの雄大な自然が、この蒸溜所を育んでいる。冷涼で澄んだ空気も、繊細な原酒づくりに欠かせない要素だ。
シングルモルト「駒ヶ岳」を核に、限定リリースやカスクフィニッシュを展開する。ブランド名との統一を図り、2024年に蒸溜所名自体も「マルス駒ヶ岳蒸溜所」へと改められた。日本最高標高クラスの立地と、19年の空白を経た復活の歴史を持つ、南信州の意欲的な造り手である。






この蒸留所が属する地域
1923年、鳥井信治郎が山崎蒸溜所を開設したのが日本ウイスキーの始まり。技師として招かれた竹鶴政孝は後にニッカウヰスキーを設立し余市蒸溜所を開いた。スコッチの製法を土台にしながらも、繊細な水質と四季の寒暖差を生かした独自のスタイルを確立し、2000年代以降は国際コンペティションでの受賞を機に世界的な評価を得ている。
日本を深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。