
WHY THIS TASTE
富士御殿場蒸溜所が誇る3種類のグレーン原酒を絶妙にブレンド。ラズベリーやオレンジマーマレードを思わせるフルーティな香りが特徴。

この味を生む蒸留所
富士御殿場蒸溜所静岡県御殿場市、富士山麓の標高620メートルに立つ蒸溜所である。1972年、キリンビール・シーグラム・シーバスブラザーズ3社の合弁による「キリン・シーグラム」が設立され、翌1973年に稼働した。数ある候補地の中から御殿場市がウイスキー製造に最適と選ばれた。最大の特徴は、モルトとグレーン両方の製造設備を備え、仕込みからボトリングまでを一貫して行う、世界でも稀な複合蒸溜所である点。シーグラム社のグレーン・スピリッツの技術と、シーバスブラザーズ社のモルト技術を融合させた。グレーン用のマルチカラム(4塔)、バーボン用のビアカラムやダブラーも備える。仕込み水は富士山の伏流水、地下100メートルの深井戸から汲む軟水だ。
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富士Fuji
キリンビールが手がける静岡県御殿場市の富士御殿場蒸溜所が生産するジャパニーズウイスキー。1973年操業のこの蒸溜所はモルトとグレーンの両方を一貫生産できる珍しい設備を持つ。2020年よりシングルグレーン、シングルブレンデッド、シングルモルトの3種を展開し、オレンジやぶどうを思わせるフルーティーな味わいが特徴。世界的な品評会でも高い評価を受けている。
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日本を代表するグレーンウイスキー二本は、原料も蒸溜方式の大分類も同じで定価まで同額。それでも味が分かれるのは、もろみを何本の蒸溜塔に通すかが違うから。造りの違いと、2022年に知多が入れたカフェ式、度数・実勢価格・飲み分けまで整理する。

大麦はウイスキーにもウォッカにもなれる。それでも片方は琥珀色になり、片方は無色のまま棚に並ぶ。二つを分けているのは、蒸留をどこで止めるかという一線と、樽で過ごす3年だった。

響や角瓶の味を土台で支えながら、40年以上も全国発売のラベルに名前が出なかった知多蒸溜所。2015年、その名を冠したシングルグレーン「知多」はどうして生まれ、なぜハイボールで愛されるのか。

「知多」のラベルにある「シングルグレーン」とは何か。シングルモルトとの違い、ブレンデッドの脇役だったグレーンが単体で評価されるようになった背景、知多・カフェグレーン・富士など定番ボトルの選び方までを整理する。

「陸」も「富士山麓」も、造っているのはキリン。世界最高のグレーンを4度も獲りながら、なぜ二強の陰に隠れてきたのか——富士御殿場蒸溜所、日本第三の巨人の話。

知多やカフェグレーンを口にしたときの、あの澄んだ甘さと軽やかさ。同じ穀物の酒なのに、なぜグレーンウイスキーはモルトより格段にクリーンなのか。その鍵は「連続式蒸留」という装置の構造そのものにある。