バッファロートレース vs ブラントン——同じ蒸溜所で生まれる二本、違いは「配合」「一樽」「倉庫」
バッファロートレースとブラントンは、どちらもケンタッキーの同じ蒸溜所で造られる。違いはマッシュビル(ライ麦の量)、複数樽か一樽かという瓶詰めの単位、金属外壁の「ウェアハウスH」での熟成、そしてブランドの持ち主。選び分け方まで整理する。
酒屋のバーボンの棚で、バッファロートレースとブラントンが並んでいることがある。片方は手に取りやすい価格の定番、もう片方は競走馬と騎手をかたどった栓をのせた、多面カットのボトルで、値札にはかなりの差がある。
意外かもしれないが、この二本はどちらもケンタッキー州フランクフォートの同じ蒸溜所、バッファロートレースで造られている。では、何が違うのか。この記事では「配合」「瓶詰めの単位」「熟成する倉庫」という三つの違いと、味とは別のところにあるブランドの持ち主の違いを順に見て、どんな人がどちらを選ぶとよいかを整理する。
結論から——同じ蒸溜所、違う設計
先に全体像を示しておく。
| バッファロートレース | ブラントン(オリジナル) | |
|---|---|---|
| 配合 | マッシュビル#1(ライ麦少なめ) | マッシュビル#2(ライ麦やや多め) |
| 瓶詰め | 複数の樽を合わせる | 一樽ごとに瓶詰め(シングルバレル) |
| 熟成庫 | 蒸溜所内の熟成庫 | 金属外壁の「ウェアハウスH」 |
| 度数 | 45%(90プルーフ) | 46.5%(93プルーフ) |
| ブランドの持ち主 | サゼラック社 | エイジ・インターナショナル(宝酒造グループ) |
ひとつずつ見ていこう。
違い① 配合——ライ麦の量が少しだけ違う
バーボンはトウモロコシを主原料に、ライ麦や大麦麦芽を組み合わせて仕込む。この穀物の配合を「マッシュビル」と呼ぶ。
バッファロートレース蒸溜所は複数のマッシュビルを使い分けており、蒸溜所の公式サイトは、看板商品のバッファロートレースが「マッシュビル#1」であることを明かしている。ブラントンは、ライ麦をやや多くした「マッシュビル#2」で造られるとされる。
ただし、具体的な比率は公表されていない。米国の酒類メディアVinePairは、#1のライ麦を10%以下、#2を12〜15%程度と推定している。あくまで推定値であり、数ポイントの差でもある。
それでも、ライ麦はスパイシーさやドライな印象をもたらす穀物だ。ライ麦が少なめの#1は甘さと丸みが前に出やすく、#2はそこに胡椒のような刺激がひと筋加わる——比べるときは、この方向の違いを意識するとわかりやすい。

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