ジェムソン vs タラモアデュー——緑のボトルが並ぶアイリッシュの一番手と二番手、「2種」と「3種」の原酒でどう違う?
世界で最も売れるアイリッシュと、二番目に売れるアイリッシュ。値段も見た目も近い二本の違いは、混ぜる原酒の種類にあります。ジェムソンはポットスチルとグレーンの2種、タラモアデューはモルトを加えた3種。味の出方と、飲み方別の選び方を整理します。
アイリッシュウイスキーの棚で、緑のボトルが二本並んでいることがあります。ひとつはジェムソン、もうひとつはタラモアデュー。世界で一番売れているアイリッシュと、二番目に売れているアイリッシュです。
値段も近く、どちらも「なめらかで飲みやすい」と紹介されるので、どっちを買っても同じだろうと思われがち。けれど、ボトルの中身の組み立ては少し違います。この記事では、二本の違いを「原酒を何種類混ぜているか」という一点から整理し、飲み方別の選び方までまとめます。
一番手と二番手——どちらも緑のアイリッシュ
ジェムソンは、アイルランド南部コーク州のミドルトン蒸溜所で造られています。ペルノ・リカール傘下のアイリッシュ・ディスティラーズのブランドで、2024年6月までの1年間でおよそ1,070万ケースを売りました。アイリッシュでは他を大きく引き離す首位です。
タラモアデューは、スコットランドのウィリアム・グラント・アンド・サンズ(グレンフィディックの造り手)が2010年から持つブランドです。年間の販売は150万ケースを超え(2020年時点)、アイリッシュでは世界第2位とされています。
規模には7倍ほどの差がありますが、日本の量販店では同じくらいの値段で隣に並ぶことが多い二本です。
ジェムソンは「2種類」の原酒
ジェムソンの土台は、次の2種類の原酒です。
- ポットスチルウイスキー(単式蒸留器で造る原酒): 発芽させた大麦(モルト)と、発芽させていない大麦を混ぜて仕込み、銅の単式蒸留器で蒸留したもの。オイリーな厚みと、胡椒を思わせるスパイスが持ち味です。
- グレーンウイスキー: 連続式の蒸留器で造る軽い原酒。全体を軽やかに整えます。
このふたつを合わせ、バーボン樽とシェリー樽で熟成させたものがジェムソン オリジナルです。ポットスチル原酒のスパイスが一本の芯として通り、グレーンの軽さで飲み口がすっきりまとまります。

タラモアデューは「3種類」の原酒
タラモアデューは、ここにもう1種類を足します。
- グレーンウイスキー: 甘さ
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