Jack Daniel's
テネシー州リンチバーグ、モア郡の渓谷に湧くケイブ・スプリングのほとりに立つ、全米最古の登録蒸留所である。1866年、ジャスパー・「ジャック」・ダニエルが創業した。彼は1850年代、解放奴隷ネイサン・「ニアレスト」・グリーンから蒸留を学び、グリーンは初代ヘッドディスティラーとなった。最大の個性は、樽詰め前に原酒をサトウカエデの木炭で一滴ずつ濾すリンカーン・カウンティ・プロセス。約3メートルの木炭層をゆっくり通すこの工程が、テネシー・ウイスキー特有の丸くまろやかな甘みを生む。コーン80%・ライ8%・大麦12%のマッシュビルと、鉄分を含まない石灰岩の泉水が、世界中で愛される「オールドNo.7」の揺るぎない味を支えている。
最大の特徴は、リンカーン・カウンティ・プロセスと呼ばれるサトウカエデの木炭による濾過だ。マッシュビルはコーン80%、ライ麦8%、大麦麦芽12%。蒸留した原酒を約3メートル(10フィート)の厚さの木炭層に一滴ずつゆっくり通し、樽詰め前に雑味を取り除く。この工程が、テネシー・ウイスキー特有の丸くまろやかな甘みを与える。濾過後、内側を焦がした新樽で熟成させ、丘の斜面に建つウェアハウスで寝かせる。
ジャックダニエル蒸留所は、1866年にジャスパー・「ジャック」・ダニエルがテネシー州リンチバーグに創業した、国内最古の登録蒸留所である。当時リンチバーグはリンカーン郡に属していた。ジャックは1850年代、解放奴隷であり熟練の蒸留人だったネイサン・「ニアレスト」・グリーンから技を学び、グリーンは同蒸留所の初代ヘッドディスティラーに名を連ねた。禁酒法や郡の禁酒条例を越えて存続し、現在はブラウンフォーマンが所有。モア郡は今も酒類販売が制限された郡でありながら、世界有数のウイスキーを送り出している。
蒸留所はテネシー州リンチバーグ、モア郡の渓谷に立つ。仕込みには、洞窟から湧き出る鉄分を含まない石灰岩の泉水「ケイブ・スプリング」を用いる。鉄分の少ない水はバーボン・テネシー・ウイスキー造りに理想的で、安定した水温と水質が一年を通じた造りを支える。温暖で寒暖差のある気候が、木炭濾過を経た原酒の熟成を穏やかに進める。
象徴的な「ジャックダニエル オールド No.7(ブラックラベル)」を核に、より高酒質の「ジェントルマン ジャック」(木炭濾過を2度行う)、「シングルバレル セレクト」、ライ麦主体の「テネシー ライ」などを展開する。近年はニアレスト・グリーンの功績も広く顕彰され、その物語とともに世界で最も知られるアメリカン・ウイスキーであり続けている。

この蒸留所が属する地域
トウモロコシを主原料とするバーボンウイスキーの本場。原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽で熟成させることが法律上の条件となっている。ケンタッキー州が生産の中心地で、テネシー州のジャックダニエルズは木炭濾過(チャコール・メローイング)を経る独自製法「テネシーウイスキー」を名乗る。近年は小規模クラフト蒸留所が全米で急増している。
アメリカを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。