
WHY THIS TASTE
2020年のコアレンジ刷新で、ノンスモーキーのオリジナル・テンと対になるスモーキー版として登場した10年。ピーテッド原酒を使い、バーボン樽、ジャマイカ産ラムの樽、新樽(ヴァージンオーク)の3種類で熟成した原酒をヴァッティングして46度で瓶詰めする。マスターブレンダーのレイチェル・バリーはこの味わいを「甘いスモーキーなバーベキュー」と表現しており、バニラや焼いたパイナップルを思わせる甘みとクリーミーな果実味の奥に、穏やかな煙が続く。アイラの強いピートとは異なる、甘さを主役にしたスモーキー表現。

この味を生む蒸留所
ベンリアック蒸留所スコットランド・スペイサイド、エルギン近郊に立つ蒸留所である。1898年、グレンロッシーやロングモーンを手がけた起業家ジョン・ダフが創業したが、1899年のパティソン恐慌のあおりで、開業からわずか2年で閉鎖された。以後長く蒸留は止まったが、フロア製麦だけは稼働し続け、隣接するロングモーンへ麦芽を供給することで建物は生き延びた。小さな鉄道が両蒸留所を結んでいた。1965年に蒸留を再開し、2004年にはビリー・ウォーカーらが取得。ノンピートのスペイサイド原酒、ピーテッド、そして稀な三回蒸留という三つの伝統を併せ持つ実験的な個性で知られる。2016年にブラウン=フォーマンが取得した、多彩な造り手だ。
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ベンリアックBenRiach
スコットランド・スペイサイドの蒸溜所で、1898年にジョン・ダフが創業。パティソン危機で一時操業停止となったが1965年に再稼働。スペイサイドでは珍しくピート香を効かせたスタイルにも挑戦し、ノンピート・ピーテッド・三回蒸溜の3タイプを展開する。2004年に独立系企業として再出発し、現在は米ブラウン=フォーマン傘下。多彩な熟成樽を用いた実験的リリースでも知られる。
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華やかなスペイサイドで、毎年「煙の季節」を設けるベンリアック。ピート蒸溜はいつ、なぜ始まったのか。公式年表と資料の食い違いを整理し、本土の泥炭が生む甘い煙と、オリジナル・テン/スモーキー・テンの飲み比べ方まで案内する。

カリブ海のラムを詰めていた樽を使ったウイスキーは、焦がした砂糖と南国の果実の方向に甘さが寄る。ラム樽が何を足すのかを整理し、バルヴェニー14年カリビアンカスクからベンリアックのスモーキー・テンまで、国内で発売された5本を選び方の軸とあわせて紹介する。
キルホーマン 15年 カルヴァドスカスクフィニッシュ フェスティバル・オブ・アイラ2026
キルホーマン蒸留所 ・ 15年
スモーキーとフルーティーが両立する味わいが共通項。並べて飲み比べても面白い。
カリラ 11年 ドン・フリオ テキーラカスクフィニッシュ フェスティバル・オブ・アイラ2026
カリラ蒸留所 ・ 11年
スモーキーとフルーティーのバランスがそっくり。好みが重なるなら間違いなく刺さる。
イングリッシュ(セントジョージズ) ザ・スモーキー
イングリッシュ蒸留所(セントジョージズ)
スモーキーの存在感が近く、飲み比べると個性の違いも見えてくる。
タリスカー 14年 モルテン・シーズ スペシャルリリース2025
タリスカー蒸留所 ・ 14年
スモーキーを強く感じる点が共通。似た満足感を別の銘柄でも味わえる。