Balcones
テキサス州ウェイコ、橋の下の古い溶接工場から始まったアメリカン・クラフトの旗手である。2008年にチップ・テイトが創業し、2009年に蒸留を開始した。名はテキサスを走る地質断層「バルコネス・フォルト」に由来する。ニューメキシコ産の青いコーンと、テキサス産初のモルト大麦を用い、テキサス初のシングルモルトと世界初のブルーコーン・ウイスキーを生み出した。スコットランドの伝統に着想を得たテイトらが、鉄板や溶接工具で設備を自作した文字通りのクラフト蒸留所だ。灼熱のテキサスがもたらす急速な熟成が、若くして濃密な香味を生む。2014年に創業者が去った後も新チームが遺志を継ぎ、近年は大手傘下で規模を拡大しながらテキサス・ウイスキーの基準を打ち立て続けている。
ニューメキシコ産の青いコーンと、テキサス産初のモルト大麦を原料に用いる。チップ・テイトらは鉄板や溶接工具、ハンマーで設備の多くを手作りし、スコットランドの伝統的な蒸留法に着想を得た文字通りのクラフト蒸留所を築いた。ポットスチルによる丁寧な蒸留と、テキサスの高温がもたらす速い熟成が、力強く濃厚な酒質を生む。青いコーンや地元産大麦など、素材の個性を前面に出す造りが特徴だ。
バルコネスは2008年、チップ・テイトがテキサス州ウェイコで創業した。橋の下の古い溶接工場を拠点に2009年から蒸留を開始し、テキサスを走る地質断層「バルコネス・フォルト」にちなんで名づけられた。最初にリリースした「ベイビー ブルー」は、禁酒法以降で初めて市場に出たテキサス産ウイスキーとなった。2010年にはテキサス・シングルモルトがニューヨークの品評会で「ベスト・イン・グラス」を受賞し、一躍注目を集めた。2014年、創業者テイトが法的紛争の末に去ったが、新チームが遺志を継ぎ、近年は大手飲料企業の傘下で規模を拡大している。
蒸留所はテキサス州中部のウェイコに立つ。灼熱の夏と大きな寒暖差というテキサスの厳しい気候が、樽熟成を急速に進め、若い原酒にも濃密な香味を与える。スコットランドの冷涼な熟成が何年もかけて進むのに対し、テキサスでは数年で深い熟成に達する。南部ならではのダイナミックな環境が、バルコネスの個性の源となっている。
世界初のブルーコーン・ウイスキー「トゥルー ブルー」、禁酒法以降初のテキサス産ウイスキー「ベイビー ブルー」、そして「テキサス シングルモルト」を代表銘柄とする。ほかにもライ・ウイスキーやカスク・ストレングスの限定品を展開し、これらは数多くの国際的な賞を獲得して、テキサス・ウイスキーの基準を打ち立てた。

この蒸留所が属する地域
トウモロコシを主原料とするバーボンウイスキーの本場。原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽で熟成させることが法律上の条件となっている。ケンタッキー州が生産の中心地で、テネシー州のジャックダニエルズは木炭濾過(チャコール・メローイング)を経る独自製法「テネシーウイスキー」を名乗る。近年は小規模クラフト蒸留所が全米で急増している。
アメリカを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。