
Scapa
スコットランド、オークニー諸島本島、カークウォール近郊のスカパ・フローの岸辺に立つ蒸留所である。1885年、グラスゴーのブレンダー、マクファーレン&タウンゼンドが創業した。1919年の火災では、スカパ・フローに停泊していた艦隊の水兵たちがバケツリレーで海水を運び、消し止めた逸話が残る。1954年にハイラム・ウォーカー社が取得して再建し、1959年にはローモンド式スチルを導入した(1979年まで稼働)。今もウォッシュスチルにその名残をとどめる。仕込み水は源で泥炭質だが、ピートとの接触を避けるべくパイプで運ばれる。ゆえにアイランズには珍しいノンピートで、蜂蜜のようにクリーミーな酒質を持つ。現在はペルノ・リカール傘下の、オークニーの造り手だ。
スキャパは、アイランズには珍しいノンピートのウイスキーを、元バーボン樽のみで熟成させる。これにより、軽くクリーミーでフルーティ、そして蜂蜜のように甘い酒質が生まれる。1959年に導入されたローモンド式ウォッシュスチルは、精留板こそ外されたものの今も残り、独特の重みを酒質に与える。多くのアイランズ・ウイスキーよりもピートが穏やかな、優しい飲み口が持ち味だ。
スキャパ蒸留所は、1885年、グラスゴーのブレンダー、マクファーレン&タウンゼンドによって、オークニー諸島本島のスカパ・フローの岸辺に創業した。1919年、火災で全焼の危機に瀕したが、スカパ・フローに停泊していた大艦隊の水兵たちがバケツリレーで海水を運び、消し止めたという逸話が残る。1954年にハイラム・ウォーカー社が取得して再建。1994年に休眠し、1997年からは近隣ハイランドパークのスタッフが折々に限定的な生産を行った。前所有者アライド・ドメックを買収する形で、2005年にペルノ・リカールのシーバス・グループが取得した。
蒸留所はスコットランド、オークニー諸島本島、カークウォール近郊のスカパ・フローの岸辺に立つ。仕込み水は、源では泥炭質だが、これ以上ピートに触れさせないよう、パイプラインで蒸留所へ運ばれる。この工夫ゆえ、スキャパはアイランズ・ウイスキーには珍しく、ピートの効いていないクリーンな酒質となる。海に面したオークニーの立地が、その個性を彩っている。
定番の「スキャパ スキレン」(熟成表記なし)を核に、かつては16年なども展開した。ノンピートで蜂蜜のようにクリーミーな酒質は、スモーキーなアイランズ・ウイスキーの中で際立つ個性を放つ。艦隊の水兵に救われた逸話を持ち、ローモンド式スチルの名残をとどめる、オークニーの造り手である。

この蒸留所が属する地域
スコットランド公式のウイスキー協会が定める5地域には含まれないが、業界で慣例的に用いられる分類で、アイラ島を除くスカイ島、オークニー諸島、マル島、ジュラ島、アラン島などの蒸留所を指す。海に囲まれた立地から塩気・潮風を感じさせる個性が共通しつつ、島ごとに異なる表情を持つ。
アイランズを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。