
WHY THIS TASTE
1896年にパースのマシュー・グローグが「ザ・グラウス」の名で生み出したブレンデッドで、1905年に「ザ・フェイマスグラウス」へ改称された。現在はエドリントン社のブランドで、同社のハイランドパークがキーモルトに数えられる。1980年以来スコットランドで最も売れているウイスキーブランドとされる。40度の標準品で、スモーキーブラックやカスクシリーズ(バーボンカスク、ルビーカスク)、ウィンターリザーブといった派生ボトルはすべてこの味を基準に組み立てられる。

この味を生む蒸留所
ザ・マッカラン蒸留所スペイ川を見下ろすイースター・エルキーズの丘、485エーカーの広大な自社エステートに、シェリー樽熟成の頂点と称される名門は建つ。1824年、アレクサンダー・リードの創業。マッカランを唯一無二にしているのは、スペイサイドでも最小の部類に入る「不思議なほど小さな(curiously small)」ポットスチルだ。背が低く、首が胴を離れるとすぐ急角度で垂れ下がるこのスチルは、蒸気を濃く凝縮し、重厚でオイリーなリッチニューポットを生む。それをスペイン産・アメリカ産オークにオロロソ・シェリーを染み込ませた最上級の樽で寝かせ、着色を一切せずに深い自然な色合いと、ドライフルーツやスパイスの豊かな香りを引き出す。品質への執念は「シックス・ピラーズ(6つの柱)」として受け継がれ、2018年には丘の斜面に溶け込む波形の新蒸留所も開業した。世界のコレクターを惹きつけてやまない、シングルモルトの絶対的王者である。
蒸留所の詳細を見る →このボトルのブランド
フェイマスグラウスThe Famous Grouse
1896年発売、スコットランド国内で最も飲まれるスコッチの一つ。マッカラン・グレンロセス・ハイランドパークという名だたるシングルモルトの原酒を核に据えた贅沢な配合で知られる。長らくエドリントン社のブランドだったが、2025年にウィリアム グラント&サンズへ売却された(原酒供給元の3蒸留所自体はエドリントン社が引き続き所有)。
上記3蒸留所の原酒に加えグレーンウイスキーもブレンドされるが、正確な配合比は非公開。
このブランドの他のボトルを見る →
スコッチが主役の数少ない古典カクテル「ブラッド・アンド・サンド」。1922年の闘牛映画に由来する名前、1930年『サヴォイ・カクテルブック』の等量レシピ、チェリー・ヒーリングの役割、甘すぎるときの配合の動かし方、向くスコッチまで。

風邪のひきはじめにホットトディや卵酒——東西に共通する言い伝えは本当か。温かい飲み物と蜂蜜には一定の裏づけがある一方、アルコールは睡眠・水分・薬の面で逆効果になりうる。研究とUSDAの数字で切り分ける。

スコットランドの年越し「ホグマネイ」では、年明け最初の客がウイスキーを携えて訪れる。言葉の由来、クリスマスが長く抑え込まれた歴史、かつて銅のやかんで運んだ温かい酒までたどり、なぜウイスキーなのかを考える。

イギリス本土のパブでは、一杯が25mlか35mlに決まっている。だが条文を開くと、縛られているのはジン・ラム・ウォッカ・ウイスキーの四つだけだった。ブランデーが外にいる理由と、量そのものより「店の一貫性」を求める条文の中身をたどる。

週に1,500のサンプルを嗅いで、口にするのは1つ——あるブレンダーはそう語る。20〜30%まで薄めて鼻で裁く造り手の流儀を、シーバスブラザーズ、サントリー、フォアローゼズら本人たちの証言からたどる。

スコットランドでは、持ち帰り用の酒を売れる時間が法律で10時〜22時に限られている。夜の端は1853年の法律以来ほぼ動いていないが、朝の端は長く8時だったものを2005年の新法が2時間繰り下げた、新しい線だった。