
WHY THIS TASTE
白州蒸溜所の多彩な原酒の中から、森の若葉を思わせるみずみずしくフレッシュなモルトを軸に、ほのかにピートを効かせた原酒を12年熟成で重ねたシングルモルト。南アルプスの花崗岩層で濾された軟水を仕込みに用い、青葉やミント、若い柑橘のような爽快な香りと軽快なキレが身上。フィニッシュにかすかなスモーキーさと穏やかな甘みが残る、「森香るウイスキー」と称される白州の定番。

この味を生む蒸留所
白州蒸溜所山梨県北杜市、南アルプス・甲斐駒ケ岳の麓、標高700メートルの森に立つ蒸溜所である。1973年、サントリー2代目社長・佐治敬三の指揮のもと、山崎に次ぐ2番目のモルト蒸溜所として開業した。奇しくも山崎創業からちょうど50年目の年だった。「森の蒸溜所」と称される所以は、敷地の大半を占める深い森。仕込み水は、名水百選に選ばれた尾白川の伏流水で、花崗岩層に磨かれた軟水(硬度約30)だ。年間平均気温は山崎より5℃低く、冷涼な気候が熟成に独自の影響を与える。敷地内には野鳥の保護区「バードサンクチュアリ」やウイスキー博物館も備える、自然と共生する造り手だ。
蒸留所の詳細を見る →このボトルのブランド
白州Hakushu
サントリーが1973年、山梨県北杜市(旧白州町)の南アルプス山麓に開設した白州蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキー。山崎とは異なる個性のモルトを求めて全国の水を探した末に選ばれた名水地であり、「森の蒸溜所」とも呼ばれる豊かな森林に囲まれている。1981年には第二蒸溜所(白州東)が稼働し、青りんごのような爽やかでスモーキーな味わいが特徴として知られる。
このブランドの他のボトルを見る →
山崎12年の希望小売価格は税込17,600円。だが実売は2万円台前半。これは違法ではない。日本の法律にはメーカーが決めた値段を小売店に守らせる仕組みが無く、独占禁止法がむしろ原則として禁じているのは、価格を縛る側のほうだった。

森の白州と海の余市。この対比は有名だが、設備表を並べると別の姿が見えてくる。どちらも初留は直火。分かれ道は蒸溜器・発酵槽・冷却・麦芽の四つで、要は「幅をどこで作るか」の置き場所が違った。

酔うと声が大きくなるのは「気が大きくなるから」だけではない。周囲の騒音が1dB上がるごとに、人の声は0.3〜0.6dB上がる。しかもアルコールは、騒がしい場所での聞き取りそのものを落とす。酒場の音量がひとりでに上がっていくしくみを、音響と聴覚の研究から読み解く。

蒸溜所の紹介はたいてい「水」から始まる。だがその水を守る仕事は敷地の外、山の中で動いている。原則30年・長いもので100年という森の協定、地下水が届くまでの年月、そして王冠のコルク不足から買われた山の話。

業界の排出の9割超は、燃料を燃やす炎から出る。ではその火を水素に替えたら、味はどうなるのか——山崎のパイロット蒸溜所で行われた実証と、日本とスコットランドの樽で眠り始めた原酒の話。

「魚には白ワイン」と言われるのに、居酒屋では刺身の隣にハイボールが置かれている。魚と酒の生臭さの原因が鉄と亜硫酸だと突き止めた二つの研究と、ウイスキーの鉄がワインより一桁近く低いという実測値から、和食との相性を読み解く。献立ごとの合わせ方まで。