響と竹鶴は何が違うのか——サントリーの「ブレンデッド」とニッカの「モルトだけ」、日本の二大プレミアムの飲み分け
贈り物の定番として並び称される響と竹鶴。同じ日本の高級ウイスキーに見えて、じつは造りの発想が正反対だ。グレーンを使う響と、モルトだけの竹鶴——二本の個性と、好み・飲み方に合わせた選び方を整理する。
「特別な一本」を選ぶとき、多くの人の頭に浮かぶ日本のウイスキーが二つある。サントリーの「響」と、ニッカの「竹鶴」だ。どちらも贈り物やご褒美の定番で、店頭で見かければ思わず手が伸びる。
だが、この二本は「同じ高級ジャパニーズ」と一括りにできない。じつは造りの発想が根本から違う。この記事では、響と竹鶴が何を目指した酒なのか、味の方向はどう分かれるのか、そして自分ならどちらを選ぶかを整理する。
いちばんの違いは「グレーンを使うか」
両者を分ける最大のポイントは、原酒の構成にある。
響はブレンデッドウイスキー。大麦麦芽から造る「モルト原酒」に、トウモロコシなどから造る軽やかな「グレーン原酒」を合わせている。いっぽう竹鶴はブレンデッドモルト(区分としての旧称は「ピュアモルト」。竹鶴は製品名にいまもこの語を残す)。名前のとおりモルト原酒だけを掛け合わせ、グレーンは一切使わない。
この一語の差が、二本のキャラクターの分かれ道になる。グレーンは味をなめらかに整える役割を担うため、響はより丸くまとまりやすく、竹鶴はモルトそのものの厚みが前に出やすい。ラベルの言葉の意味はシングルモルトとブレンデッドは何が違うのかやブレンデッドモルトとはで詳しく触れている。
響——多彩な原酒を「調和」させる足し算
響は1989年、サントリー創業90周年を記念して誕生した。山崎・白州・知多という同社の蒸溜所から、30種を超えるモルト原酒と数種のグレーン原酒を集め、それらを重ね合わせて一つの響きにする——名前の由来もそこにある。
象徴が、あの24面カットのボトルだ。24という数字は1日24時間、そして二十四節気を表し、日本の四季を映すという。
現行の入り口となるのが「ジャパニーズハーモニー」(ノンエイジ、43%)。蜜のような甘やかさと華やかな香り、そして角のない滑らかさが持ち味で、ストレートでもハイボールでも上品にまとまる。多彩な原酒を足し算で調和させる、というサントリーらしい設計思想がよく表れた一本だ。

さらに上には長熟原酒を用いた「21年」などがあり、こちらは深いコクと複雑さで別格の存在になっている。
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