Willett
ケンタッキー州バーズタウン郊外、ウィレット家の農場に立つ家族経営の蒸留所である。一族の蒸留の歴史は、ケンタッキーが州に昇格した1792年にウィリアム・ウィレットがメリーランドから移住したことに始まる。1936年、禁酒法撤廃直後にトンプソン・ウィレットが農場に蒸留所を興し、1937年に最初の仕込みを行った。一時は自社蒸留を止め他社原酒を瓶詰めしていたが、2012年にウィレットの名で自社蒸留を復活。コーン72%・ライ13%・大麦15%を基本に、バーボン4種・ライ2種の計6マッシュビルを操る。象徴は原機を復元したヴェンドーム社製の銅ポットスチルで、ポットスチル・リザーブに代表される個性派を送り出す、カルト的人気を誇る造り手だ。
可能な限りケンタッキー産穀物を使い、バーボン4種・ライ2種の計6マッシュビルから蒸留する。現行のハウス・マッシュビルはコーン72%、ライ麦13%、大麦麦芽15%と、大麦麦芽の比率がやや高い。設備は銅とステンレスの60フィートの連続式蒸留器に加え、原機を復元したヴェンドーム社製の銅ポットスチルを擁するのが誇りだ。この特徴的なポットスチルの形状が、リッチで個性豊かな酒質を生む。多彩なマッシュビルと蒸留設備の組み合わせが、幅広い表情を可能にする。
ウィレット家の蒸留の歴史は長い。ケンタッキーが州に昇格した1792年、ウィリアム・ウィレット・ジュニアがメリーランドからネルソン郡へ移住したのが最初の礎だ。19世紀半ばには息子ジョン・デイビッド・ウィレットが複数の蒸留所でマスターディスティラーを務めた。1936年、禁酒法撤廃直後にトンプソン・ウィレットが家族農場に蒸留所を建て、1937年3月17日に約300ブッシェル(約30樽)の最初の仕込みを行った。一時は自社蒸留を休止し他社原酒の瓶詰めを行ったが、2012年にウィレットの名で家族農場での蒸留を復活させた。
蒸留所はバーボンの故郷ケンタッキー州バーズタウンの郊外、ウィレット家の農場に立つ。可能な限りケンタッキー産の穀物を用い、石灰岩水に恵まれた土地で家族経営の造りを続ける。丘の上に建つ蒸留所とリックハウス群が、エステート(自家蒸留)としての一体感を生む。訪れる者を惹きつける美しい景観も、この蒸留所の魅力の一つだ。
「ウィレット ポットスチル リザーブ」や「ウィレット ファミリー エステート」のシングルバレル群、「ローワン'ズ クリーク」「ノアズ ミル」「ケンタッキー ヴィンテージ」などを擁する。かつては他社原酒だった主力銘柄も、現在はすべて自社蒸留へと切り替わった。個性的なポットスチル型のボトルとともに、コレクターの垂涎の的となっている。




この蒸留所が属する地域
トウモロコシを主原料とするバーボンウイスキーの本場。原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽で熟成させることが法律上の条件となっている。ケンタッキー州が生産の中心地で、テネシー州のジャックダニエルズは木炭濾過(チャコール・メローイング)を経る独自製法「テネシーウイスキー」を名乗る。近年は小規模クラフト蒸留所が全米で急増している。
アメリカを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。