
Highland Park
スコットランド、オークニー諸島のカークウォールに立つ、最も北にあるシングルモルト蒸留所である。1798年、昼は肉屋・教会役員、夜は密造者という二つの顔を持つマグヌス・ユンソンが密造していた地に始まり、1826年に正式な免許を得た。最大の特徴は、地元ホビスター・ムーアのピートを用いる点。アイラの重厚なピートとは異なり、ヒースを思わせるフローラルで甘い煙をまとう。また、スコットランドでも数少ない、伝統的なフロアモルティングを今も守る蒸留所の一つで、必要な麦芽の約5分の1を自社で製麦する。1999年からエドリントン・グループが所有する。ヴァイキングの歴史を纏う、オークニーの名門だ。
ハイランドパーク最大の特徴は、地元ホビスター・ムーアのピートを用いる点だ。このピートは、アイラの重厚なピートとは異なり、ヒースを思わせるフローラルで甘い煙(スモーク)を原酒にまとわせる。さらに、スコットランドでも数少ない、伝統的なフロアモルティングを今も守る蒸留所の一つで、必要な麦芽の約5分の1を自社で製麦する。シェリー樽での熟成と相まって、甘やかでバランスのとれた、複雑な酒質を生む。
ハイランドパーク蒸留所は、1798年、昼は肉屋にして教会役員、夜は密造者にして密輸業者という二つの顔を持つマグヌス・ユンソンが密造していた地に始まる。彼はこの年、違法な蒸留を摘発された。それからおよそ30年後の1826年、ハイランドパークは正式な蒸留免許を得た。1918年から1937年まで閉鎖されたのち、ハイランド・ディスティラーズ・グループの傘下に入った。1999年、同グループがエドリントン・グループに買収され、以来エドリントンが所有する。ヴァイキングの歴史を色濃く纏うブランドとして、世界的な名声を築いてきた。
蒸留所はスコットランド、オークニー諸島のカークウォールに立つ、最も北に位置するシングルモルト蒸留所である。地元ホビスター・ムーアのピートと、島の風土が、その独特の個性を育む。強い潮風と冷涼な気候にさらされたオークニーの環境が、熟成にもゆるやかに影響する。ヴァイキングが刻んだ歴史の島が、ブランドの物語を彩っている。
定番の「ハイランドパーク12年 ヴァイキング・オナー」を核に、「18年」やヴァイキングにちなむ各種限定リリースを展開する。ヒースのようなフローラルなピートとシェリーの甘みが調和した酒質は、世界的に高く評価される。フロアモルティングと地元ピートを守り、ヴァイキングの歴史を纏う、オークニーの名門である。

Highland Park 12 Year Old Viking Honour
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 12年 ・ 40%
Highland Park Loyalty of the Wolf 14 Years Old
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 14年 ・ 42.3%

Highland Park Odin 16 Years Old
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 16年 ・ 55.8%
Highland Park Twisted Tattoo 16 Years Old
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 16年 ・ 46.7%

Highland Park 18 Year Old Viking Pride
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 18年 ・ 43%
Dimensions Highland Park 2003 16 Year Old
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 16年 ・ 54.5%




Berry Bros & Rudd Reissue Orkney 1999 17 Year Old
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 17年 ・ 54.1%
Highland Park Cask Strength No.1
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ NAS ・ 63.3%

Highland Park Cask Strength "Heather"
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ NAS ・ 63.6%
Highland Park Cask Strength Release No.1
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ NAS ・ 63.3%
Highland Park Cask Strength: Heather
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所 ・ シングルモルト ・ NAS ・ 63.6%

The Famous Grouse Smoky Black
🏴 スコットランド ・ ハイランドパーク蒸留所ほか ・ ブレンデッド ・ NAS ・ 40%


蒸留所を訪ねると、樽のあいだで丸くなる猫に出会うことがある。彼らはただのマスコットではなく、かつては大麦を守る「働き猫」だった。ギネス記録を持つ伝説の猫トウザーの物語から、その理由を読み解く。

12年・18年・25年——同じ銘柄でも年数で味と値段は大きく変わる。年数表示が何を意味するのか、味・価格がどう跳ね上がるのか、そして自分はどれを選ぶべきかを、失敗しない選び方として整理します。

シングル「モルト」のモルトとは麦芽のこと。水に浸して芽を出させ、伸びきる前に熱で止める——なぜそんな回り道をするのか。酵素とデンプンをめぐる大麦との駆け引きと、いまも自ら麦芽を作り続ける蒸留所たちの話。

オークニー生まれのハイランドパークは「オールラウンダー」と評される名門シングルモルト。ヘザーピートの軽やかなスモークとシェリー樽の甘みを軸に、12年・15年・18年・25年の違いと最初の一本の選び方を整理します。

ほのかな煙と蜜の甘さ、スパイスの余韻——強い個性でねじ伏せず、いくつもの表情を束ねる「万能の一本」。その調和はどこから来るのか。オークニーの風土と5つのこだわりから読み解く。

赤い雷鳥のラベルでおなじみのフェイマスグラウス。なぜ「グラウス」は「フェイマス」を名乗り、1980年以来スコッチ売上No.1を守り続けるのか。パースの家族の物語から、2025年の意外な身売りまで。

スコッチの公式な産地は5つで、そこに「アイランズ」は入っていない。それでも棚に並ぶこの呼び名の正体と、スカイ・オークニー・マル・ジュラ・アランで驚くほど違う味、最初の一本の選び方。

夏、スコットランドの多くの蒸溜所が酒づくりを止め、「サイレントシーズン」に入る。かつては数か月に及んだ沈黙は、なぜ夏だったのか。水と麦と人手、そして銅のスチルをめぐる、静けさの季節の話。

アイラの一杯を支えるピートは、年1ミリしか積もらない湿原の堆積物。スコットランドの泥炭地の約8割が劣化するなか、ウイスキー業界の使用量は英国全体の数パーセントとされてきた。それでも造り手が動き始めた理由をたどる。

ウイスキーの蒸溜所には、かつて猫がいた。生涯に28,899匹のネズミを捕ったとされるトウザーをはじめ、番人たちの記録が残る。なぜ酒を造る場所に猫が必要だったのか、そしてなぜ姿を消したのかを、フロアモルティングの衰退と衛生規則からたどる。

1月25日のバーンズ・ナイト。ハギスに詩を捧げ、ウイスキーで乾杯し、最後は「蛍の光」でお開きにする。その原曲を世に出した詩人ロバート・バーンズは、のちに酒の税を取り立てる酒税官になった人だった。

1907年のニムロド遠征隊が南極に残したマッキンレーのウイスキーが発見され、3本が成分分析にかけられた。凝固点マイナス34.3度、軽いピート、アメリカンオークのシェリー樽。19世紀末スコッチの像に収まらない姿が出てきた。

スコットランドで自家製麦の床を動かしている蒸溜所は10軒に満たない。麦芽はニューメイクの製造コストの55〜60%、フロア製麦は収量が2〜5%落ちうる。それでも残す側と「あれはロマンだ」と言う側、双方の言い分と、近年の復活をたどる。

同じ「島の、ほどよく煙る一本」として並ぶタリスカー10年とハイランドパーク12年。実は煙の量は選び分けの手がかりにならない。効いているのは樽・酒質・度数で、それぞれ担当する場所が違う。

引っ越しや実家の片付けで出てくる、もう飲まない一本。自治体は消毒用アルコールについて「下水道管の中で火災が起きる」として流さないよう求めているが、酒類を名指しした記述は見当たらない。両者を分けている濃度の線と、捨てる前に確かめたい三つの出口を整理する。

ウイスキーの現場で当たり前になったチューリップ型のグラス。世に出たのは2001年、設計は二十年近く引き出しに眠っていた。五人のマスターブレンダーが手を入れた一脚が共通語になるまでと、2025年に満了した意匠権の話。

週に1,500のサンプルを嗅いで、口にするのは1つ——あるブレンダーはそう語る。20〜30%まで薄めて鼻で裁く造り手の流儀を、シーバスブラザーズ、サントリー、フォアローゼズら本人たちの証言からたどる。

この蒸留所が属する地域
スコットランド公式のウイスキー協会が定める5地域には含まれないが、業界で慣例的に用いられる分類で、アイラ島を除くスカイ島、オークニー諸島、マル島、ジュラ島、アラン島などの蒸留所を指す。海に囲まれた立地から塩気・潮風を感じさせる個性が共通しつつ、島ごとに異なる表情を持つ。
アイランズを深掘りする →地理ではなく味わいで繋がる、別の産地の蒸留所。