甘いウイスキーのおすすめ6選——砂糖ゼロの酒の「甘さ」は、三つの出どころで選ぶ
糖分ほぼゼロのウイスキーを「甘い」と感じさせるのは、主に樽から来る香り。新樽のバニラ、シェリー樽の干しぶどう、二つの樽を合わせた丸い甘さ——出どころ別の5本に、番外としてグレーンの軽い甘さを加えた6本を紹介する。
「甘いウイスキーが飲みたい」。そう思って棚の前に立っても、ラベルに「甘い」と大きく書いてあることは少ない。しかも、ウイスキーには糖分がほとんど入っていない(→なぜウイスキーは「糖質ゼロ」なのか)。
それでも、甘く感じる一本と、そうでない一本ははっきり分かれる。違いを生むのは、主に香りだ。そして甘い香りには、大きく三つの出どころがある。
この記事では、その三つの出どころごとに5本、さらに番外として「軽い甘さ」の1本、あわせて6本を紹介する。自分が好きな甘さがどれなのか分かれば、次の一本も選びやすくなる。
「甘さ」の正体は、樽と香り
ウイスキーの甘さは、砂糖の甘さではない。舌が感じる糖ではなく、鼻に抜ける香りが「甘い」と感じさせている。
その代表がバニラだ。樽の木を加熱すると、木の成分(リグニン)が分解してバニリンという香り成分が生まれる。焼いた樽で寝かせると、この香りが酒に移る。ただし、同じ樽を何度も使うと、加熱で生まれた成分は使うたびに薄れていく(→なぜウイスキーからバニラの香りがするのか)。
ここから、甘さの出どころは三つに分けて考えられる。
- 新しい焦がし樽:バニラ、キャラメルの甘さ
- シェリー樽:干しぶどう、ドライフルーツの甘さ
- 二つの樽の組み合わせ:バニラと果実味が重なった、丸い甘さ
反対に、甘い香りが少なく、刺激や渋みが前に出る一本は「ドライ」と呼ばれる。その仕組みはウイスキーの「ドライ」とは何かで詳しく書いた。
バニラとキャラメルの甘さ——新樽のバーボン
いちばん分かりやすい甘さは、バーボンにある。バーボンは、内側を焦がした新品のオーク樽で熟成させることが法律で決まっている。まだ一度も使っていない樽なので、バニラやキャラメルの香りがたっぷり出る(→なぜバーボンは甘く感じるのか)。
最初の一本なら、メーカーズマークがいい。多くのバーボンはライ麦を混ぜるが、メーカーズマークはライ麦の代わりに冬小麦を使う。ライ麦のピリッとした辛さがないぶん、柔らかい甘さが前に出る。
もっと濃い甘さが欲しいなら、ウッドフォードリザーブ ダブルオークド。新樽で熟成させたバーボンを、仕上げ用にもう一度、別の新樽へ移す。この仕上げ用の樽は深くトーストしてから軽く焦がしたもので、公式は「柔らかく甘いオークの風味」を加えると説明している。新樽から新樽へ、甘さを重ねる造りだ。
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