
Highland
スコットランド本土北部・中央部に広がる地理的に最も広大な地域区分で、内陸から海沿い、島嶼部まで含むためスタイルの幅がきわめて広い。北部はスモーキーで力強く、南部は軽やかで、内陸はドライという傾向があるとされ、グレンモーレンジィやダルモアなど個性豊かな蒸留所が点在する。
スコットランド北部の広大な高地一帯を指し、面積・蒸留所数ともに最大の地域。1823年の酒税法改正以前は密造が盛んで、険しい地形が摘発を逃れる隠れ蓑になっていた。合法化後に各地へ蒸留所が根づき、北・南・東・西のそれぞれで異なる伝統が育っていった。
南北・東西に大きく広がるため、冷涼な内陸から潮風の吹きつける沿岸まで気候は多様。ピートの使用量も蒸留所ごとにまちまちで、地域全体を一つの製法で語ることはできない。この振れ幅の大きさこそがハイランドの本質といえる。
軽く華やかなものから、蜂蜜やヒースの甘み、ドライフルーツの濃厚さ、沿岸部のほのかな塩気や煙まで実に幅広い。アイラほど煙たくなく、ローランドより重心が低い——中庸ゆえに最も懐の深い味わいの宝庫とされる。
スコットランド最大かつ最も多様な地域。北部にはグレンモーレンジィ、ダルモア、クライヌリッシュ、南部にはアベルフェルディやエドラダワー、西部の沿岸にはオーバンやベン・ネヴィスが点在する。蜂蜜やヒース、果実、時に潮気や軽い煙——立地によって表情が大きく変わり、「ハイランド」という一語では括りきれない懐の深さを持つ。




Teaninich 10 Year Old Flora & Fauna
🏴 スコットランド ・ ティーニニック蒸留所 ・ シングルモルト ・ 10年 ・ 43%

Ardnamurchan
ハイランド ・ 2014年

Ardmore
ハイランド ・ 1898年

Aberfeldy
ハイランド ・ 1896年

Aberargie
ハイランド ・ 2017年

Invergordon
ハイランド ・ 1959年

Wolfburn
ハイランド

Edradour
ハイランド ・ 1825年

Oban
ハイランド ・ 1794年

Old Pulteney
ハイランド ・ 1826年

Clynelish
ハイランド ・ 1819年

Glen Ord
ハイランド ・ 1838年

Glencadam
ハイランド ・ 1825年

スコットランドに150を超える蒸溜所がありながら、名前に「Royal」を冠して稼働しているのは二つだけ。王の名を得た蒸溜所と消えた三つ目、そして名前の称号と現代の王室御用達の違いを追う。

夏、スコットランドの多くの蒸溜所が酒づくりを止め、「サイレントシーズン」に入る。かつては数か月に及んだ沈黙は、なぜ夏だったのか。水と麦と人手、そして銅のスチルをめぐる、静けさの季節の話。

グラスゴー北郊のグレンゴイン蒸溜所は、産地を分ける線のすぐそばに建つ。ハイランドを名乗れる条件を決める条文、ピートを焚かない麦芽、そして「最も遅い」と自称する蒸留。静かな個性の正体を読み解く。

スコッチの蒸溜所には工程ごとに固有の職名がある。モルトマンからクーパーまでの7つの持ち場と、1983年までスピリッツセーフの鍵を握っていた酒税官、そして消えたタダ酒の慣習「ドラミング」をたどる。