
Madeira Cask
ポルトガル・マデイラ島の酒精強化ワインを詰めた樽で追熟させ、キャラメルナッツやドライアプリコットのような凝縮した甘みを加える。
マデイラワインは加熱・酸化熟成を経る特殊な酒精強化ワインで、その樽には糖分とともに独特の酸化香(マデイラ化香)が染み込んでいる。この樽でウイスキーを追熟させると、キャラメル化したナッツやドライアプリコット、蜂蜜漬けの柑橘のような凝縮した甘みと、酸化由来のシェリーに似た深みが加わる。シェリー樽より流通量が少なく、グレンモーレンジやグレンドロナックなど一部の蒸留所が限定リリースで採用する、比較的個性の強いフィニッシュ樽として知られる。 マデイラワイン自体、酸化・加熱という特殊な製法を経るため長期保存に強く、その性質を受け継いだ樽は他の酒精強化ワイン樽より個性が長く持続しやすいとされる。

Tullamore D.E.W. 14 Year Old Single Malt
🇮🇪 アイルランド ・ タラモア蒸留所 ・ シングルモルト ・ 14年 ・ 41.3%
Abhainn Dearg 10 Year Old Madeira Cask
🏴 スコットランド ・ アビン・ジャラク蒸留所 ・ シングルモルト ・ 10年 ・ 63%


Chieftain's Miltonduff 1998 20 Year Old Madeira Finish
🏴 スコットランド ・ ミルトンダフ蒸留所 ・ シングルモルト ・ 20年 ・ 50.2%
Aberfeldy Madeira Cask 16 Year Old
🏴 スコットランド ・ アバフェルディ蒸留所 ・ シングルモルト ・ 16年 ・ 40%
New Riff Single Malt Whiskey 2025 Edition
🇺🇸 アメリカ ・ ニューリフ蒸留所 ・ シングルモルト ・ NAS ・ 57.6%

スコッチやジャパニーズだけが世界ではない。台湾・インド・イングランド・豪州・北欧……近年、国際的な評価を一変させた「ニューワールドウイスキー」を、国ごとの個性と最初の一本の選び方でやさしく案内する。

ハイボールの定番デュワーズの味を支える「心臓」が、ハイランドのアバフェルディ。砂金を含む渓流ピティリー・バーンの水と蜂蜜のような甘い原酒、そして100年の裏方から1999年にシングルモルトへ独立するまでをたどります。

樽を貨物船の甲板に積んで赤道を越えさせ、瓶を蝋で封じて海底に沈める。「揺れる熟成」は本当に効くのか。マデイラの往復ワインから東海大学の官能評価会まで、確かめられている事実だけを並べる。

スコットランドの隣にも、1世紀の空白から甦ったウイスキーの産地が二つある。ウェールズは2023年に英国初の蒸留酒GIを勝ち取り、イングランドは4年以上申請中のまま。争点は「シングルモルト」という一語の読み方だった。